■一部後輩芸人からは嫉妬も

 そして、もうひとり株を上げた芸人が加藤浩次だ。前出の週刊誌記者は次のように続ける。

「13年も続いている朝の情報番組『スッキリ』でも闇営業問題から一切逃げず、むしろ『トップが変わらないなら吉本をやめる』とまで言い放ち、気付けば吉本とのエージェント契約を獲得。今回の騒動から吉本興業のいびつな構造を指摘し、松本さんとはまた別のアングルから、しっかり発言権を手に入れたといえますね。また、チュートリアル徳井義美さんの巨額所得隠し問題でもしっかり追求し、番組キャスターとしての逃げない姿勢がお茶の間に高く評価されました。その結果、徳井さんが降板した『人生最高レストラン』の後任MCに決定。同番組はサントリーの1社提供で、『ギャラが予想以上に高額のため加藤さんが2つ返事で快諾した』と写真週刊誌で書かれていましたが……。不始末をした後輩の尻ぬぐいなのか、それとも条件面が魅力的だったからなのかは判然としませんが、どちらにせよ昨年立て続いた吉本のお家騒動で加藤さんが得をしているのはたしかです。これに対して、後輩芸人たちからは尊敬より嫉妬のほうが多いようです。どちらにせよ、今年は加藤さんの発言権がますます強くなっていくのは間違いないと思いますね」

 TVウオッチャーの中村裕一氏は、加藤の今後について次のように語る。

「先日放送された『スッキリ』では、ケンカを止めに入った人を毒舌で突っ込む芸風で注目されている同じ事務所の後輩芸人コンビ・鬼越トマホークから『闇営業に便乗して自分だけスッキリしてんじゃねえよ!』と、見てるこちらがヒヤヒヤするほどのツッコミをくらってました。しかし、加藤さんは『オレが一番スッキリしてねえんだよ!』と逆ギレで切り返し、しっかり笑いに変えていました。松本さんと並んでこの問題を扱える数少ない吉本芸人として、20年も存在感を発揮することは間違いないでしょう。ただ、2016年に相方の山本圭壱が復帰し、極楽とんぼとして再始動しましたが、レギュラー出演していた『めちゃイケ』が終わった今、コンビでの地上波出演のハードルはまだまだ高い。加藤さんとしてはMCとして今の勢いをキープしつつ、コンビとしてもうひと花咲かせる展開を模索する形になるのでは」

 20年は加藤浩次がコンビとしてもスッキリする年になるのか。引き続きチェックし続けたい。(藤原三星)

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