――完結編にあたり、意識したことは?
レジスタンスのリーダーであるレイアですが、息子のカイロ・レンはファーストオーダー側についていて、敵対している。よくある家族の問題ですよね。そのなかで私としては、レイア役にぜひキャリー・フィッシャー(「最後のジェダイ」撮影後の16年に死去)を再び登場させたいと。その点については今回、組み込むこともできました。スカイウォーカー家へのリスペクトは意識したところです。
――これまでの作品で、監督として悔いていることはありますか?
それは毎回あります。「もっとよくできたんじゃないか」って思うのは、どの映画でもそうです。例えば「フォースの覚醒」では、ハン・ソロが死んだ後の周囲の動きについては、もっと何かできたのではないかと、いまだに悩んだりします。
――スター・ウォーズに関わったことは、監督の人生でどんな意味を持つのでしょうか?
私自身、もともとは作品のファンでしたが、監督を引き受けることで、スター・ウォーズが好きではなくなってしまうだろうと思っていました。でもその逆でした。これだけ多くのファンに愛されている作品に関われたことは幸せなことです。
●J.J.エイブラムス/1966年生まれ。アメリカのニューヨーク州出身。ハリソン・フォード主演の「心の旅」(91年)や、98年に大ヒットした「アルマゲドン」で脚本を担当。トム・クルーズ主演の「M:i:III」(06年)で映画監督デビューした。スター・ウォーズシリーズでは、監督に起用された「フォースの覚醒」(15年)が世界歴代興行収入第三位を記録した。
(構成/AERA dot.編集部・井上啓太)