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東日本大震災発生から8年を迎えようとしている。プライベートで福島旅を続けているお笑い芸人のカンニング竹山さんは8日、著書『福島のことなんて、誰もしらねぇじゃねえかよ!』を発売する。そこで伝えたかったこととは。
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意外かもしれませんが、本を書きませんかというお話は、随分前から結構いただいていたんです。ピースの又吉直樹君の小説『火花』が芥川賞を取った直後は小説を書きませんかっていうお誘いもあったし、ルポとかメディア論とかいろんなジャンルで声をかけてもらうのですが、ずっとお断りしていました。そもそも書く時間が無いし、過去に4冊ぐらい本を出したけどそんなに爆発的にヒットするわけもなく、自分の中ではそんなに需要も無いだろと思っていたんです。
でも、ここ何年か通っている福島のことなら何か書けるかもと思ったんですよね。コンセプトとしては、面白おかしくポップに。普段は本を読まない人でも読めるムック本ぐらいの感じで、なおかつ本当のことがわかって「楽しいんだよ、怖くないんだよ」ってちゃんと伝えたい。1時間もあれば読める内容なので、タレント本感覚で見てもらって、それでちょっとでも興味が湧く人がいたらいいなと思っています。
実は、本の「はじめに」のところで、ちゃんとゴーストライターが書いていますからってお断りを入れてるんですよ(笑)。タレント本は本人が話したことをライターさんが書くのが暗黙のルールになってますけど、知らずに読んでる人が多いかもしれないですよね。最後のページに編集協力としてライターさんの名前も入ってるんだけど。この本は、僕がはじめにとあとがきを書いていて、あとがきにはライターさんの名前を入れて「ありがとうございました」ってちゃんと書きました。
なぜそうしたかというと、そこまで嘘がない本ですよってことを伝えたかったから。
内容は僕が6年ぐらい通って現地で見て聞いてきたことと、新たに編集者と一緒に取材し直したことをまとめてもらっています。僕の言葉になっているところは、僕が話したこと。ライターさんが客観的に、竹山はこう感じたと書いてくれてるところもあります。デマや嘘はありません。