タイ・13人少年が秘境洞窟に入った本当の動機 現地では自己責任論なし

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 タイ・北部、チェンライ郊外のタムルアン洞窟で、大雨によって行方不明になっていた、地元のサッカーチームの少年13人が2日、発見された。

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 これから、救出作戦が開始されるが、助け出されるまでに3か月から半年近くがかかるといい、まだ予断を許さない状況だ。

 少年たちが、サッカーの練習後、洞窟に入ったのは6月23日午後。

 だが、雨期の豪雨に見舞われて、洞窟に大量の水が流入。少年たちは、小高い場所に避難を余儀なくされていた。現地で少年たちの親を取材したジャーナリストはこういう。

「洞窟は鍾乳洞になっており、幻想的な光景に海外からやってくるマニアの間では人気スポット。少年たちは、よく肝試しで洞窟の奥まで入っていた。この日は、サッカーチームのメンバーの誕生日ということもあり、中でハッピーバースデーを歌おうと入ったようでした」

 だが、予期せぬ水の流入で戻れなくなりずっと救助を待っていたという。

 世界中から、支援、援助が届く中、捜索が続けられイギリスのダイバーチームが、2日夜に13人を発見した。

「洞窟は10km以上あり複雑な地形。途中、2か所にベースキャンプのような場所をつくって捜索していた。災害など経験豊富なイギリス人ダイバーたちが、視界がほとんどない泥水の中をもぐって前を進み、発見してくれた」(地元当局者)

 助かった理由についてこう話した。

「サッカーチームの25歳のコーチが、リーダーになって少年たちが持ってたお菓子、水などを分け合って食べるように指示。体力をつかわず動かないようにして、いつか救助が来るからと励ましあって待っていた」(同前)

 だが、当地はまだ雨期で連日のように豪雨が降る予定だという。前出のジャーナリストはこう話す。

「洞窟の奥の鍾乳洞まで行くのに、険しい山道を歩かねばなりません。日本的にいえば、秘境の中の秘境。ゆえに捜索隊が入るだけでもたいへんな場所。そこに雨でもふれば、立ち往生して、進めない。多くのメディアは洞窟から離れた場所で待機しています。日本からもJICA(独立行政法人国際協力機構)が、排水に詳しい専門家を派遣。アメリカやヨーロッパなどからも多くの専門家がきています。また、中にいる子供たちの家族のために、毎日、炊き出しが行われ、普段は静かな田舎町が大変な騒ぎになっています」

 これが日本なら「自己責任」などと責任論が問われるのであろうが、ジャーナリストはこう続ける。

「コーチの責任を問う声は少しはあがっている。しかし、13人の無事が確認されたこともあってほとんど自己責任など問う声はありませんね。日本なら肝試しなんてとんでもない、おかしいとなるのでしょうが、こちらはとにかくよかったムード一色。寛容なお国柄のちがいでしょうね」

 だが、まだ救出までにはかなりの時間がかかる。洞窟に搬入して、少年たちに届ける物資を運ぶトラックなどで周辺は列ができているという。

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