チュートリアル福田が教える“京都人マインド”「大阪弁を聞くと『きついわあ、怖いわあ』って思いますよ」

AERA
 吉本芸人といえば、コテコテの大阪、ナニワトークというイメージが強い。でも、京都生まれの芸人さんもいて、はんなりと違うのだ。チュートリアルの福田充徳さんに京都人のマインド、うまく付き合う方法を聞いた。

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 京都人は「関西人ですか?」って聞かれたら、絶対「京都です」って答えます。大阪とかと一緒にされたくないんですね(笑)。いつごろからそういう意識が芽生えるんでしょうねえ。

 言葉も違いますからね。京都はやっぱり柔らかいですよね。大阪弁を聞くと「きついわあ、怖いわあ」って思いますよ。仕事柄「なんでやねん!」とか言いますけど、京都住んでるときは言ったことないですもん。

 お笑いの世界でも、話すと「あ、この人、京都かな」ってわかります。一般的にあんまり押しが強くない。もちろん仕事ですからいくときはいきますけど、あんまり出過ぎてると思われるのはいややな、と。そういうのをよしとしないのが、子どものころからの感覚なんですね。男女問わず一見さんが得意でなく、あまり自分をオープンにしない。開いてしまえば優しいんですけど、開くまでは大変なんです。

 それに京都人のマインドは「はっきり言わない」。相方の徳井とは幼なじみなんで、うちのコンビ、ケンカしたことないですもん。「やめて」と言わずに「ほか、どんなあるかなあ」と言うのが京都人。子どもが走り回ってるときに「まあ、元気やねえ」って言ったらそれはイヤミなんだから気づいてね、ということ。大阪は「おとなしさして!」って言うでしょうけど。のみ込むというよりは言いたくないんです。「やめて」はこっちも言いたくないし、向こうもいやな気持ちになるから。意地悪で言ってるんじゃないです。そういうマインドなんですね、京都は。


 通用しないなあって思うとき多々ありますよ。若いマネージャーに「次、こうしてほしいな」って言うと「ありがとうございます!!」って。「違う違う、全然ほめてないん。そこ直してね、っていうニュアンスが入ってんねんけど!」みたいな。

 昨年結婚しまして、奥さんは大阪です。まあなんとかやってますけど、奥さんも思ってるんじゃないですか。「この人、腹黒いわあ」って(笑)。思ってることがあったらハッキリ言ってほしいのが大阪の人ですからね。こっちは「察してね」って思うんですけど。まあ、しゃあないか、そういう文化か、ってお互い思ってるんだと思います。

 京男とうまくやるコツですか? とりあえず京都のことほめとくといいと思いますよ。でもあまりほめすぎると「京都のこと、何わかってはりますの?」ってなるから(笑)。最初に「あんま京都、詳しくないですけど、いいですよね」って言っとくといいと思います。

 あと自分の思ってることをガツガツ言わない。全体的に空気を読む。「やめろ~!」って言いたいところを「……どうにかならんかねえ?」って言葉を選ぶのが京都人なんです。「あの人、きらい」とは言わへんけど「合わへんかなあ」って。どっかに謙虚さを持っとくことが、京都人は好きですね。(ライター・中村千晶)

※AERA 2017年11月20日号
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