話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれる、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』では、毎号、一つのスポーツを取り上げて、やっても見ても楽しくなるうんちく(深~い知識)を紹介。1月号は、ハンドボールを取り上げたよ。

ハンドボール男子の土井レミイ杏利選手。世界屈指のフランスリーグで活躍し、TikTokでも人気者(写真/朝日新聞社)
ハンドボール男子の土井レミイ杏利選手。世界屈指のフランスリーグで活躍し、TikTokでも人気者(写真/朝日新聞社)

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【競技の内容】
 7人ずつの2チームが、手(ハンド)で扱うボールを相手ゴールへと投げ入れて、得点を競う競技。1人はゴールキーパーとしてチームのゴールを守り、6人がドリブルとパスでボールをつないで相手のゴールを狙う。五輪では、男子は初めて行われた1936年のベルリン大会(ドイツ)以来、しばらく外れていたが、72年のミュンヘン大会(西ドイツ)から復活。女子は76年のモントリオール大会(カナダ)から実施されている。

(1)サッカーで窓ガラスを割ったから生まれた!?

19世紀末、デンマークの学校で、教育実習生のエアンストが、イギリスに留学していたころに学んだサッカーを生徒に教えたところ、昼休みに校舎の窓ガラスを割り、校長からサッカー禁止令が出てしまった。そこでエアンストが、「手でボールを扱えば、足で蹴るより正確で安全だ」と思いつき、提案して許可が出た。これがハンドボールのルーツともいわれる。

(2)片手でボールを扱える秘密は両面テープ!

ボールの直径は男子用が約19センチメートル、女子用が約18センチメートル。大人でも手を目いっぱい広げてようやくつかめるぐらいの大きさだ。そこで、ボールをつかみやすくするため、両面テープを指などに貼ったりすることが認められている。

(3)見ごたえ十分の「スカイプレー」

ゴールから6m以内にはゴールキーパーしか入れないし、守備では体を張って相手をブロックすることも認められているので、シュートを決めるには高度な技が必要だ。その一つが「スカイプレー」。ジャンプした選手が、ほかの選手からパスされたボールを空中で受け、着地する前にそのままシュートするプレーで、短い時間のなか、キーパーと駆け引きしながらシュートを放つ姿は見ごたえ十分だ。

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AERA編集部
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