佐藤:ああ、板書の写し方からわかっていない子も多い、ってことですね。

安浪:そうなんです。実際は書き終わる前に消されてしまった、そもそもしっかり式を黒板に書いてくれない先生もいたりして、難しい問題ではあるのですが。

佐藤:うちの子たちは塾の先生に「式を書け書け」としっかり言われていたし、私も口を酸っぱくして言っていたのでしっかり書くようになりましたね。算数が得意になったのも式をしっかり書く習慣が出来ていたからだと思います。

安浪:そうですね。中には「式は書かなくても頭の中で計算できる」っていう子もいますが、それが通用するのは4年生まで。そのままでいくと学年があがると必ず壁にぶち当たります。

佐藤:しっかり式を書く習慣って高校受験、大学受験にも通用する力ですからね。

安浪:あと佐藤さんは親のサポートで大切なこと、って何だと思いますか?

佐藤:私はノートをそろえたり、テキストを整理したり、スケジュールを作ったりということも全部私がやっていたんですね。そもそもこれらを小学生の子どもにやらせるのはムリだと思うし、時間の無駄だと思うんです。だったらその時間は遊ばせてあげたいと思いました。それに、先ほどの話しにもあったように子どもはめんどくさいものが嫌いです。今日やるテキストを探していたり、「宿題は何だっけ?」と探しているうちにどんどんやる気はなくなります。

安浪:そうですね。私もご家庭に指導に行くと、そもそも子どもがテキストがある場所がわからなくてウロウロしていたり、ノートが終わってしまったのに予備がない、といったりする場面によく遭遇します。そうすると途端に子どもの集中力は途切れますね。まずは勉強する以前の「環境」を整えてあげることも、とても重要だと思います。

佐藤:あと、子どもがやっているテキストに目を通すことですね。表紙だけじゃなく、中もパラパラ見て、ああ、こういうことをやっているんだな、って見ておかないと。

安浪:確かにそうです。お母さん方は子どもがやるテキストを全然見ていない人多いですけど、まずはざっといいから、「子どもはどんなことを勉強するのかな?」という感じでテキストに目を通してもらいたいですね。

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