オリンピックやパラリンピックの歴史に残る人物にはどんな人がいるだろう? 小中学生向け月刊誌「ジュニアエラ」7月号の「スポーツのうんちく特別編」では、さまざまな人物にまつわるうんちくを紹介した。
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●最年長の金は「射撃」 スバーン(スウェーデン・射撃)
五輪史上最年長の金メダリストはスウェーデンのオスカー・スバーン。1912年ストックホルム大会(スウェーデン)、シカの形をした的をライフル銃で撃つ射撃競技「100m鹿追い」のシングルショット団体に出場し、64歳258日で優勝した。8年後の20年アントワープ大会(ベルギー)にも100m鹿追いのダブルショット団体に出場し、72歳280日で銀メダル。これはメダリストの最高齢だ。
逆に、最年少は? 1900年パリ大会(フランス)、ボートのペア競技で、オランダチームの舵手が出場できなくなり、10歳くらいの少年の観客が代役を務めて、見事に優勝。名前も告げず消えたこの少年が、幻の最年少金メダリストといわれている。記録に残る最年少金は36年ベルリン大会(ドイツ)、女子3m飛び板飛び込み、マージョリー・ゲストリングの13歳268日。
日本人金メダリストの最年長は1984年ロサンゼルス大会(アメリカ)、射撃競技「男子ラピッドファイアピストル」の蒲池猛夫(48歳135日)、最年少は92年バルセロナ大会(スペイン)女子200m平泳ぎの岩崎恭子(14歳6日)。
●日本初メダリストは商社マン 熊谷一弥(テニス)
日本人初の五輪メダリストは、1920年アントワープ大会テニス男子シングルス銀メダルの熊谷一弥。慶應義塾大学テニス部で活躍し、卒業後は三菱合資会社銀行部(現・三菱UFJ銀行)に入社。ニューヨーク駐在員として働きながら現役プレーヤーを続け、日本人初のメダリストになった。柏尾誠一郎と組んだダブルスでも銀メダルを獲得している。
熊谷が銀メダルを獲得した後、日本人はテニスでなかなかメダルを獲得できなかったが、2016年のリオデジャネイロ大会(ブラジル)男子シングルスで錦織圭が銅メダルを獲得。熊谷以来96年ぶりの快挙だった。
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