■新設校と伝統校、どちらがいい?

 校名変更や共学化などのリニューアルを図る「新設校」に人気が集まるのは、新しい学校・新しい教育への期待感の表れだと東さんは説明する。
「新設校の教育方針には“今まさに求められている教育”が反映されていますから、多くの期待が寄せられます」

 一方で、伝統校といわれる女子校も、再び人気を盛り返している。

「このような時代だからこそ、伝統校が歴史のなかで培ってきた、ゆるぎない教育観が見直されている面もあります」

 新設校、伝統校の双方にそれぞれのよさがあり、学校選びにおいて多様性の流れは続くと東さんは見ている。

■進学実績はどのように見る?

 大学合格実績は、保護者にとっては正直一番気になるところかもしれない。だが、公表される大学合格実績にはカラクリがある。

 大学合格実績の中には、一人で複数学部に合格した場合も全てカウントされているケースが多々あるため、学校の実力を見るには「現役進学実数」をきちんと見る必要がある。矢野さんは次のようにアドバイスする。
 
「現役進学実数の一覧表で、学校での成績が真ん中くらいの子がどのレベルの大学に現役進学しているかに着目します。例えば国公立+早慶上智の現役進学率が38%ならば、真ん中の位置ではこのレベルは厳しいことを意味します。文系、理系の割合なども確認してみると参考になりますよ」

■教育内容でチェックすべきことは?

 齊藤さんがチェックすべきだと考えるのは「キャリア教育」だ。

「思春期の子どもたちが年齢に応じたキャリア教育を受けることはとても大事。自分の将来にはこんな選択肢があるのだと気づかせてくれて、そのためのステップを一緒に考えてくれるような学校は、いい学校だと感じます」

 kanaharuさんは、学業面以外の充実度もチェックした。

「中高時代は勉強以外にもさまざまな体験をしてもらいたい。教養を身につける課外活動や体験型授業などが充実している学校を選びました。偏差値や学校名のフィルターをはずして見ることが大切」

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