星:そうですね。それに「単純接触効果」と言って、接触する回数が多ければ多いほど親密度は上がることが科学的にわかっています。だから短い言葉でも回数を増やすといいですね。私は今、自宅がある北海道と仕事場がある東京を行ったり来たりする2拠点生活をしているんです。その間の夫婦の会話をどうしているかというと、まめにLINEを送っていますね。「これから飛行機乗るよ」とか「これから仕事行くよ」などです。
小川:さすが星さん!そういう何気ない会話やLINEが苦手な男性は多いですよ。私はよくお母様方の教育相談に乗っていますが、その中でよく聞かれるのは、夫と会話をしようとしても「それで?」とか「結論は?」と言われて萎える、という話。
星:確かにそう言われると話しかけずらくなってしまいますね。会話をきちんとしようとすると、相手の反応が気になってしまうので、とにかく自分から接触回数を増やすようにしてみるのはいかがでしょうか。 コツは相手から反応が返ってこなかったとしても自分がダメージを受けない言葉を投げかける。一番のおすすめは「ありがとう」という言葉ですね。「ありがとう」って言われるのも嬉しいのですが、言った本人も幸せになる、ということが科学的にもわかっているんです。
小川:ああ、確かに。会話が続かない、そもそも同じ空間にいても心が向き合っている感じがしない、というご夫婦の場合、会話の前に氷のように固まっているモノを溶かしてからやりとりを増やしていかないとダメなんですね。「ありがとう」という言葉はその氷を溶かすのに効果がありそうですね。言ってもらったら嬉しいし、何度も言ってもらったら「返報性の法則」が働いて、自分も相手に「ありがとう」と言おう、と思うもの。
星:そもそも夫婦って距離が近い分、イラッとしやすいのは確かなんです。でもここで間違えてはいけないのは、イラッとしている正体。旦那さん自身にイラッとしているのではなく、旦那さんの行動にイラッとしていることが多いということ。信号無視して道路を渡っている、とか妻が忙しくしている時にゆっくりテレビを見ているとか。「どの部分にイラッとしているのかな?」と冷静に見る目を持たないと、人としてどんどん嫌いになってしまいます。
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