1月28日、「踊る!! さんま御殿」(20時~、日本テレビ系)に、アグネス・チャンさんが出演します。アグネスさんといえば、カナダのトロント大を卒業後、子連れでスタンフォード大学教育学部博士課程に留学し、教育学博士号を取得。三人の息子もスタンフォード大に合格させたことで有名。勉強はもちろん、食事にも気をつけていたといいます。ここでは『スタンフォード大に三人の息子を合格させた50の教育法』(朝日新聞出版刊)よりアグネスさんの食育の考えについて紹介します。
「食育」は子どもたちの体と知能、感情の成長に深く関わっています。
私は母から学んだ中国の薬膳の理論を、家で実践してきました。三人の息子の体質をまず見極めて、その体質に合った食べ物を食べさせてきたのです。
体質には、熱か寒か(火照り性か冷え性か)、実か虚か(過剰なものをかかえているか虚弱か)、燥か湿か(乾燥しやすいかむくみやすいか)の三つの組み合わせがあります。たとえば、私は寒・虚・燥の体質。夫は、熱・実・湿の体質です。
薬膳の理論では、自分の体質を補うような食べ物を食べることが基本です。
ここでは詳細は省きますが、息子たちには、とにかくバランスの取れた多品目の食材を食べさせたかったので、毎日のように「五色五味」※の料理を作って、食べさせました。基本的に冷凍食品やインスタント食品は食べさせず、新鮮で安全な食材にこだわりました。
※五色五味=もともと中国の陰陽五行説に基づく考え方で、五色は、「白、黄、赤、青、黒」の食材の色。五味は「甘、酸、辛、苦、献(かん=しょっぱい)」の5つの味覚のこと。五色と五味はそれぞれ五臓を守り、人を元気にすると信じられています。
そして、焼いたり、煮たり、炒めたり、揚げたり、蒸したりと、調理法にも工夫をして、できるだけバラエティーに豊むように料理をしていました。実は伝統的な日本料理も、「五色五味」の考え方に基づいています。ですから中国薬膳でなくても、インスタント食品に頼らず、家庭で日本料理を食べていれば十分に「食育」になります。
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