矢萩:好きなことにはいい着眼点を持っていたり、いいことを言ったりするんだけれど、そういう子はそれ以外のものはぜんぜん興味が向かなかったりするので、模試の点数も出ない、クラスも下、席も後ろ、などになりがちです。お父さん、お母さん自身がその子の実力を全然気づいていなかったり、認めていなかったり。それは避けてあげてほしいな、と。
安浪:ですから、中学受験の学びが子どもにとっていい経験になるかどうかは中学受験そのもので決まるのではなく、ご家庭のスタンスによりますね。まず「わが子にどのような学びが向いているか」を考え、その上でもし中学受験を選択するならば、ご家庭で中学受験に「どのような価値や意義を持って取り組むか」を持った上でスタートすることが大切だと思います。やはり小学生なので、親がどのようにサポートしていくかによっても変わってきます。ご相談者さんも「中学受験をする・しない」「詰め込みか否か」という二元論ではなく、もっと柔軟に豊かに学びの機会を考えて頂けたらと思います。
(構成/教育エディター・江口祐子)
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