安浪:そうですね。今のご質問の感じだとお子さんは見えない敵に対してぼんやり不安を持っている感じがします。シンプルに、「大変になるのは事実だよ。だけどやってみたいって言うなら全力で応援するよ」って言ってあげていいんじゃないかと思いますね。「まあ、君に任せるよ」だけじゃ頑張れないと思うんですよね。

矢萩:主導権を渡す、というより、まずは寄り添ってあげることかな。

安浪:実際は、1、2ヶ月やってみたところで判断できないことも多いもの。とりあえずやるんだったら全力でサポートするよ、何かあったら一緒に考えよう、全力で応援する環境はあるよって質問者さんが伝えてあげることが、今の時期のお子さんにとっていちばん安心できる言葉がけかな、と思います。

矢萩:そうですね。そうは言ってもやり始めるといろいろ問題がでてきますからね。そのときにどう声かけをしていくかはまた別の機会にでも話しましょう。

(構成/教育エディター・江口祐子)

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安浪京子 矢萩邦彦
安浪京子 矢萩邦彦

安浪京子(やすなみ・きょうこ)/「きょうこ先生」として親しまれている中学受験専門カウンセラー、算数教育家。佐藤亮子さんとの共著『親がやるべき受験サポート』(朝日新聞出版)が好評。最新刊は『中学受験にチャレンジするきみへ 勉強とメンタルW必勝法』(大和書房)。

矢萩邦彦(やはぎ・くにひこ)/「知窓学舎」塾長、多摩大学大学院客員教授、実践教育ジャーナリスト。「探究学習」「リベラルアーツ」の第一人者として小学生から大学生、社会人まで指導。著書に『子どもが「学びたくなる」育て方』(ダイヤモンド社)『新装改訂版 中学受験を考えたときに読む本 教育のプロフェッショナルと考える保護者のための「正しい知識とマインドセット」』(二見書房)。

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