通常より1千時間以上多い外国語学習

 同校のもう一つの特色は「語学力とそれを支える言語能力」です。

  小学校1年から週4時間の英語の授業を行い、義務教育の9年間で通常の学校より1千時間以上も多く外国語を学びます。

「入学時に英語力が必須ですか?とよく聞かれますが、そんなことはありません。本校では、英語は習熟度別にクラスを分け、個別最適化を図ります。また、小学校では、特別活動等を通じて英語以外の6言語(韓国語、中国語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、アラビア語)と出合い、自分とは異なる文化や暮らしについても学びます」

 授業で身につけた知識や教養を実践する学校行事は、同校の三つ目の特色です。

 12年間のうちに全員が海外に行く機会は3回あり、高校1年では探究的な学習の集大成として海外で研究やインターンシップなどの活動に参加します。

給食は自校式。国際色豊かなメニューも提供する(写真/東京都立立川国際中等教育学校附属小学校提供)
給食は自校式。国際色豊かなメニューも提供する(写真/東京都立立川国際中等教育学校附属小学校提供)

 なお、中学校に進学するタイミングで外部からの生徒も加わります。

「社会に出ると多様な考えを持った人と出会い、協働する機会があります。中学校から加わる新しい仲間とチームを再構成することは、お互いの違いを乗り越えることの学びになると期待しています」

(取材・文/越膳綾子)

※子育て情報誌『AERA with Kids 2022夏号』から抜粋

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越膳綾子
ライター 越膳綾子
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