子どもは、それぞれの居場所で違った「自分」を持っていると思います。俺も家では「正洋ちゃん」と呼ばれていましたが、家族といるときの正洋ちゃんと、友だちといるときの自分は完全に分けていました。だからこそ、高校時代にやんちゃをしていたときも親子の関係は壊れなかったし、俺自身が大きく道を外すことはありませんでした。わが家の子どもたちも、それぞれの居場所に合わせて自分を使い分けているでしょうが、どこで何をしていても家に帰ればパパとママの子ども。これから先もそんな関係でいられたらいいな、と思います。俺だって、今も実家に帰れば「正洋ちゃん」ですから(笑)。
結婚34年目を迎えた妻・マルティーナさん、成長した二人のお子さんとともに/2025年(蝶野さん提供)
(構成/木下昌子)