周囲を気にせず、自分のやりたいことをやればよかった

【大人編】

〇小学生のとき、野球や柔道をしたかったけど、親が大反対。その後、足の手術をして好きなスポーツができなくなったことが今も悔やまれる。そのぶん、息子と娘には、やりたいことを思う存分やらせています。(サクサクさん 53歳・男性)

はやみね ご自分の夢がかなわなかったぶん、子どもたちにやりたいことを思い切りやらせてあげる。そんな環境を作っていることがすごいことですよ。そして、それはきっと昔の悔しい体験があったから。素晴らしいお父さんです!

〇高校時代、進路に迷い、ピアノで音大に行こうとしたが、親から先生に「この子にそこまでの気持ちはない」と言われ断念。第二志望の大学で環境学部に進み、生物の力を借りた農薬研究をしたかったが、環境問題は先が無いと先生に言われ諦めた。大人に言われても、もう一歩しぶとく諦めない自分がいればと思う。(それでも今は幸せ 36歳・女性)

はやみね まさにそう。大人の言うことなんて聞かなくていい。36歳の今からでも言えるセリフがありますよ。「あんたのメジャーで私を測るな!」ってね。それを言えたら、人生が変わるはず。失敗したらそれは自分のせい。それでいい。自分で決めていくことが大切。覚悟を決めて意地を張って生きていきましょう!

子どもを叱りすぎたことに後悔

〇子どもが幼稚園児のとき、叱ってばかりいました。成長とともになんでもできるようになったのに、あんなに叱らなければよかったと後悔しています。(いちごちゃんさん 45歳・女性)

はやみね 自分の子どもにはしっかりしてほしくてつい怒っちゃうものですよ。怒るのは親の権利。僕も自分の子にはめちゃくちゃ厳しく怒ってました。でも、成長とともに怒る必要がなくなるし、立派に育つもの。お孫さんができたら、とことん甘やかして育てましょう!

昔のコレクションを捨ててしまった

〇大好きで集めていたプロ野球選手のカードやサイン。もういらないかなと手放したが、今、息子が夢中になっている。「昔の選手のは、プレミアがついたのに、なんで捨てたの?!」と言われてしまった。(かおぱるさん 38歳 女性)

はやみね 僕は、まったく逆のことを家族に言われますよ。「なんで捨てないの?」って……。古本を筆頭にあらゆるものを捨てることができないんです。息子たちに「死んだら全部焼き払うよ」なんて言われる始末。いいじゃないですか。女性でプロ野球選手のカードやサインを集めているなんて素敵だな、と思いますよ。

(取材・文/玉居子泰子)

【前編から続く】「今と昔の子ども」の変わったところ、変わらないところは? 児童文学作家・はやみねかおるに聞く
リセットルーム

はやみね かおる

リセットルーム
著者 開く閉じる
玉居子泰子
玉居子泰子
1 2