生涯にわたって学び続ける第三教育を身につけ具現化する場として整備された第三教育センターには、毎年2000冊もの書籍が新たに追加され、蔵書は約12万冊を誇ります。洋書も約5000冊用意され、英語を学び始めた中学生向けの多読用テキストから帰国子女向けの小説まで、幅広いタイトルが並んでいます。センター内のマルチメディアスペースにはパソコンが24台備えられ、調べ学習やレポート作成に活用されています。朝7時から夕方6時まで開館しており、100席を超える閲覧スペースは始業前から放課後まで多くの生徒が読書や自習に利用しているほか、授業でも積極的に活用されています。
デジタル時代だからこそ本に触れる機会を
中高生にとって図書館は自習室としての利用が重視されがちですが、図書館の基本的な役割である「本を選んで読む」という読書教育にも注目してほしいと、大野さんは言います。
「インターネットで簡単に情報が手に入る時代だからこそ、実際に何冊もの書籍に触れて、欲しい情報を苦労して探すことも、生徒にとって良い経験になると思います」(大野さん)
図書館を利用するなかで思いがけない本と偶然出合い、それが興味関心を大きく広げるきっかけになることもあります。図書館の充実した学校を選び、積極的に活用することで、広い視野やさまざまな分野への関心を育むことができるかもしれません。
(文/白井裕子)
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