おすすめポイント
アンナさんがなぜパインさんのために「やることリスト」を作ったかというと、パインさんには前科があるから。以前、アンナさんが出かけたとき、帰ってみたら家の中がめちゃくちゃになっていたのだそうです。
注意してくれる人がいないと、やるべきことを後回しにして、部屋を散らかし放題でやりたいことだけやっている、というパインさん。まるで子どものようで、笑ってしまいますね。お話の後半では、山のような郵便物の中にアンナさんからの手紙を見つけ、明日帰ってくると知ったパインさんの狼狽ぶりが描かれています。その姿はなんだか、夏休み終了間際に慌てて宿題に取り組み始める小学生ともちょっぴり重なります。
「家事なんて簡単さ」と言っていたパインさんは当然、家事の大変さを思い知るわけですが、このお話の魅力は「言わんこっちゃない」というだけでは終わらないところ。ラストにはアンナさんによる、とびきりのサプライズが待っています。
すべての見開きにカラフルでポップなイラスト入り。日を追うごとに散らかっていく家の中の状態や、のんきに休むパインさんの姿がユーモラスに描かれていて、楽しく読み進めることができますよ。
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