――いろいろな効果があるんですね。
タイマーを使った学習には、モチベーションを上げる効果もあります。以前、私の動画を見た親御さんが、タイマーで勉強の残り時間をカウントダウンする方法を試したところ、それまで勉強をしなかった息子さんが、嫌がらずに机に向かうようになったそうです。
子どもが勉強を嫌がる原因の一つに「終わりの時間がわからないこと」があります。勉強時間が際限なく続くと思えば、誰だってやる気は出ません。多分この息子さんも、そうだったのでしょう。メッセージに書かれていた「息子は、勉強そのものが嫌いだったわけではないと気付きました」という一文を読んでとてもうれしく感じましたし、自分に合った勉強法を見つけることの大切さを改めて実感しました。
中学年以降のノートには「一言コメント」も追加
――ノート作りについては、どうでしょうか?
中学年、高学年のノートでは、授業後に「一言コメント」を書き込むという1ステップを追加してみましょう。授業の感想や「ここがわからなかった」というようなことを一言書き込んでおけば、後から読み直したときに「そう言えばこの授業は、こんな感じだったな」と思い出すことができて、復習の手助けになります。


一言コメントに慣れてきたら、その日の授業のテーマを見出しとして書き込むとか、テストに出そうなところに「テ」を丸で囲んだマークを付けるとか、自分なりのルールをさらに1つか2つ追加してみてください。中学校以降は定期テストがあるので、ノートは「読み返すこと」を前提に作る必要が出てきます。小学校のうちからこういった工夫を取り入れる練習をしておくと、中学以降のノート作りでも役立ちます。
――マークなどでオリジナリティーが出せるようになると、ノート作りも楽しくなりますね。
そうですね。ただ、ノート作りは工作とは違うので、作るプロセス自体に時間をかけ過ぎないことも大切です。小学生の間は、ノートの色分けも黒、赤、青の3色にマーカー1本くらいのほうが、見やすいと思います。
次のページへ勉強は「苦行」ではない