どんな子におすすめ?

 おもちゃと友達になれる子や、何かになりきって遊ぶのが好きなお子さんにおすすめ。拾ったおもちゃを最初はお母さんに捨ててきなさいと言われるけれど、大事にして友達になる描写がリアルです。現実とファンタジーの境目がまだあいまいな時期だからこそ、自由に想像する時間が子どもの心を育てます。

『かえるのエルタ』(中川李枝子 作/大村百合子 絵/子どもの本研究会 編集/福音館書店 刊)

 船旅が魅力的なので船が好きな子にも。また、島に着いたあと、エルタを探すために先を急ごうとするかんたを「らいおんみどり」が引きとめて、「たべちゃうぞ!」と何度もおどかす場面にドキドキ。お城でエルタに再会できたと思ったら、エルタとドレミのケンカがはじまります。どうなるんだろう? とハラハラするシーンがたくさんあるので冒険物語が好きな子におすすめです。

 絵本『ぐりとぐら』のシリーズや『そらいろのたね』、童話『いやいやえん』が好きなお子さんはぜひ手にとってみてくださいね。

【絵本の次に読みたい童話】ひとり読みスタートの定番!「ふらいぱんじいさん」が自分の居場所を求めて旅する冒険物語
かえるのエルタ (福音館創作童話シリーズ)

中川 李枝子,子どもの本研究会,大村 百合子

かえるのエルタ (福音館創作童話シリーズ)
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大和田佳世
ライター 大和田佳世

絵本・児童書のライター。出版社勤務を経て2009年よりフリーランスに。絵本・児童書情報サイト「絵本ナビ」や朝日新聞社が運営する本の情報サイト「好書好日(こうしょこうじつ)」などの他、雑誌「MOE」、出版社の各Webメディアで執筆。作家、翻訳家へのインタビュー多数。小中高の3人の子と暮らす。

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