子どもといっしょに走ってみれば「毎日こんな大変なことしてるんだね!」って言えるし、「すごいね」ってほめる言葉にも真実味が増します。

 子どもと競走して抜かれちゃうと、やっぱりちょっと悔しいですよね。でも親が負けを認めてくれることも、子どもはうれしいんじゃないでしょうか。

 思春期だからこそ、距離をとるんじゃなくていっしょに何かすることが大事だと思います。

子育て期間は友だちをゲットできる「ボーナスステージ」

――『MA・MA・Match』に登場するママ友たちの関係性も素敵でした。ここには末次さんの実感がこもっているのでしょうか。

「ママ友」っていうと、子どもが同じ幼稚園や保育園、学校に通っている時期限定の友だち関係みたいに考えている人は多いと思います。でも、それって本当にもったいないと思うんです。

 子どものころって、同年代の人が同じ教室や学校内にたくさんいて、友だちを作ろうと思えばいくらでも作れる「ボーナスステージ」みたいな時期だったと思います。社会人になるとなかなかそうはいかない。私みたいに家で仕事をしていると、なおさらです。

 でも、子どもが生まれて保育園や学校に行くようになったら、同世代のママやパパがたくさんいてうれしくなりました。「もう一度ボーナスステージがやってきた!」って(笑)。

 こんなに同世代の人間に恵まれた環境って、たぶん今後の人生に二度とないと思います。だから、ここで友だちをつくりたいし、子どもが成長したからといって自然消滅にはしたくない。それはあまりにもったいないですよ。

 子どもが成長して独立して、夫と話すことがなくなっても、いっしょに遊園地に行ったり、お花見したりできる友だちがいればいいな、って思っているんです。

――子どもが幼い時期こそ、友だちづくりのボーナスステージ……素敵な考えですね。

 はい。そう思えば「やりたくないのにPTAに選ばれちゃった~」というときでも、「ここはボーナスステージだ! この1年で友だちつくるぞ」と思うとちょっと楽しみになります。

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