男の子の性器のことは、どう説明したらいいか戸惑うもの。とくにママは、「よくわからない」という方も多いかもしれません。男子の性器の悩みについて、泌尿器科医の今井伸さんに聞きました。子育て・教育情報誌「AERA with Kids2024年冬号」(朝日新聞出版)から紹介します。
【写真】SHELLYさんが子どもの性教育に使っている絵本はこちら子どもの包茎が心配です
この悩みについて、泌尿器科医の今井伸さんは「中学生くらいまで様子を見て全然構いません」と断言します。痛みなどを訴えてこない限り、そっとしておいていいそうです。
「一時期は、幼いうちに包皮をむいたほうがいいという話もありましたが、マスターベーションをするようになれば自ずとむけてくるケースがほとんど。真性包茎の割合は10%以下とわずかです」
ペニスが包皮で覆われていると、恥垢がたまるという話も言われますが、こちらも心配無用とか。
「かつては耳垢を取るのが普通だったのに、今の医学では基本的に必要ないという考えが主流。恥垢も同じで、自然に排出されます」
精通をどう説明したらいい?
日本性教育協会の調査によると、男の子が精通を迎える年齢は中学3年生までに約半数、早ければ10歳ごろとされています。
「初めての射精が夢精で驚くこともありますから、勃起や精通について性教育の本から学んでおくといいでしょう。マスターベーションをするようになる年代でもあるので、子ども部屋やお風呂場のドアをいきなり開けないなどの配慮が必要です。精液がついた下着は、泥のついた靴下と同じように自分で一度洗ってから洗濯に出すなど、家庭のルールも教えてほしいですね。生理の血もそうですが、決して『汚い』という言い方をしないことが大切です」(今井さん)
※質問アンケートは、子育て・教育情報誌「AERA with Kids」(朝日新聞出版)、AERA with Kids公式LINEおよびインスタグラムで2024年10月3~9日に実施。
(取材・文/越膳綾子)
朝日新聞出版