コウメ太夫に聞く、私立校の特進クラスに進学した息子に望むこと「勉強ができるのは素晴らしいけど、そこに期待はしていない」

　白塗りの着物姿と「チクショー！」でお馴染みのお笑い芸人、コウメ太夫さん。近年は独自の芸風と唯一無二の存在感が再び注目を浴びています。ブレイクから数年後に離婚し、コウメさん自身が毎朝保育園に送って行ったという息子さんも、今では高校生に。シングルファーザーとして15年、子育ての中で心がけてきたこと、息子の将来について望むことなどを話してくれました。※【前編】＜シングルファーザー歴15年のコウメ太夫が語る、息子との生活「息子のおかげで仕事がない寂しさがまぎれた」＞から読む

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頭ごなしに叱らずほめて育てた

――小学生時代にマイケル・ジャクソンにハマり、勉強は苦手だったコウメさん、数学が得意で、学校では自ら部活を立ち上げるほど将棋が好きな息子さん。お二人はまったく違うタイプのようですが、似ているところもありますか？

　肌の色とかちょっとした目の表情なんかは似ているみたいで、母からは「やっぱり親子だね」と言われます。でも、性格も含め、他のところは似ていないんじゃないかな？　そもそも進学校の特進クラスに入れる息子と僕とでは、頭脳からして大違いです（笑）。

　あと、僕はマイナス思考なところがあって、それが自虐ネタにもつながっているんですけど、息子はプラス思考です。心配なことがあると「大丈夫か？」って聞くんですが、息子は毎回「大丈夫」としか言いません。本当に大丈夫なのか、心配をかけまいとそう言っているのか……でも、基本的には前向きな性格だと思いますよ。僕が子どものころは勉強ができなくて「お前はダメだ」って言われることが多かったけど、息子は僕からも母からも「すごいね」ってほめられて育ったから、そういう考え方ができるのかもしれません。

――プラスの声かけをされてきたんですね。

　普段から極力ほめたり、プラスの言葉をかけるようにはしています。注意をする場合も、「こういう風にしてみたらいいんじゃない？　それがお前のためになると思うよ」というような言い方ですね。僕が注意するのは、息子を否定するためではなく、より良い方向に行ってもらうためだとわかってほしいんです。

取っ組み合いのケンカはしたくない

――とても穏やかな親子関係ですね。とは言え、息子さんも思春期真っ只中ですから、ケンカになることもあるのでは？

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木下昌子