小島 先輩からのアドバイスがあって2011年から子ども向けのライブをやっていたんです。でも20年にコロナ禍になってライブができなくなったころ、その活動を見ていた知り合いの構成作家から、子どもに勉強を教える動画をやってみないかって誘われて。
高濱 コロナ禍の危機が、ナイスな転機になったんですね。小島さん、早稲田の教育学部だし。でもそれってすごくラッキーじゃないですか。
小島 そうなんです、僕は運だけでここまで来たようなところがあって、みんなからもよく言われます。
高濱 でも「運」って大切なんだよな。業界を問わず活躍して名を成してる人って、たいてい「運が良かった」って言うんですよ。で、話を聞いてみるとたしかにそういうところがある。もちろん科学的に証明はできないけど、何かがある。
小島 僕の場合、人に勧められたことや思いついたことは、とにかくやってみるんです。あれこれやっていくうちに、それがその先につながって運も飛び込んでくる感じなのかもしれません。
高濱 うんうん、たしかに待っているだけではダメだものね……。小島さんでも落ち込むことってあるんですか?
小島 いやー、それはありますよ、もちろん(笑)。とくにテレビに出てしばらくたったころ、ギャグをやってもすべったり、ひな壇に座っているだけで爪あとを残せなかったりで、消化不良に終わることも多くてそれなりに落ち込みました。
高濱 お笑い業界は厳しいからなあ。どうやって乗り越えてきたんですか。
小島 落ち込んでも抱え込まないことですかね。すぐ人に話して発散させちゃうか、僕は運動が好きなので、走るか、筋トレして、体の中にたまっている毒を早く出してしまうようにしていました。
高濱 なるほど、そしていろいろチャレンジしながら次の一手を探す感じ?
小島 そうですね。スランプ中はけっこう手あたり次第やってみましたよ。資格をとったり、体を張ったり。先輩に、小島は舞台を走り回って汗をかくようなネタがいいって言われたので(笑)。
高濱 悩みながらもその場にとどまらず、とにかく動き続けていたんですね。
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