海底で起きるとされるため、津波の発生が想定されます。太平洋沿岸の広い地域で10mを超える大津波が到達し、最大で高知県では34m、静岡県では33mと予想されています。死者・行方不明者の予想は約23万1千人、建物の全壊および焼失棟数の予想は約209万4千棟です。2011年の東日本大震災の死者・行方不明者が約2万2千人、全壊が約13万棟なので、南海トラフ地震で予想される被害の大きさがわかります。
臨時情報が出たらすぐに家族で話し合いを
わたしたちができるのは、備えることです。日ごろから水や保存できる食料、カセットコンロやボンベ、簡易トイレ、懐中電灯などを用意しておくことが必要です。
また、避難場所を確認しておくことも大切です。特に海に近いところに住んでいる人は高いところにある避難場所を知っておかなければなりません。
実際に「巨大地震警戒」や「巨大地震注意」の南海トラフ地震臨時情報が出たときには、すぐに家族で話し合って備えや避難場所の再確認をしましょう。家族はいつも一緒にいるわけではないので、連絡方法や落ち合う場所などについても場合分けをして確認しておくことが必要です。断水に備えて風呂に水をためておくことや、家具の固定なども忘れないようにしましょう。
<前編>「「南海トラフ地震臨時情報」、発表されるとどんな影響があるの? ジャーナリストがわかりやすく解説」から続く
ジュニアエラ 2024年 11月号 [雑誌]
朝日新聞出版
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