しかも母は「おいしいねえ! みんなが上手に作ってくれたおかげ。ホンマすごいわ」とほめてくれるので、料理が楽しくてたまらなくなりました。いま思えば、母は本当に子どもをのせるのが上手でした(笑)。
母が明るかったから、私たちきょうだいには不安なんて何にもありませんでした。ただただ日々を楽しんで生きていたのだと思います。
「年子」や「真ん中っ子」はかわいそう?
といっても母はシングルマザーで教師。普段はとっても多忙だったので、きょうだいで遊んだり、お手伝いしたりすることも多かったと思います。
私と姉は1学年違いの年子、弟は3歳違いです。姉とは年が近いぶんライバル関係みたいなところがありましたが、弟とは超仲よしでした。女ばかりの家族のなかで、弟はたった一人の男子。そのせいか、めちゃくちゃ優しい子なんです。
でもときどき近所のおばさんに「お姉ちゃんと年が近くてかわいそう」「真ん中っ子はかわいそう」と言われることがありました。私としては「なぜ?」と思いましたし、いまでも意味がよくわかりません。きっと年子や真ん中っ子は、親に手をかけてもらいづらい……という意味なのでしょう。
でも、そんなことは全然ありませんでした。年子だったおかげで姉といっしょに陸上部でがんばれたし、真ん中っ子だから損をした記憶もなく、姉とも弟ともずっと仲よしで、親の愛情が偏っていると感じたこともありません。
姉は中学を卒業すると、寮のある高校に入ってしまいました。弟も姉と同じ高校に入ったので、家族4人で暮らせた期間は実際にそんなに長くありませんでした。
私も東京に出てきたし、姉も今は東京で仕事をしています。母は京都在住で、弟はお隣の兵庫に住んでいます。母のサポートは常に弟がずっとしてくれています。
私が「3人きょうだいの母」になって思うこと
昨年次女が生まれて、私も「3人きょうだいの母」になりました。と言っても、きょうだい構成が違うと、きょうだい関係もずいぶん違います。
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