娘のランドセルを届けに鹿児島へ
――今年の1月には、娘さんのランドセルを寄付したことをXで明かされていましたね。
5年前に小学校を卒業したときに、ランドセルがすごくきれいな状態だったので、娘が「寄付したい」と言いました。当時妻が寄付する方法を調べたら、コロナ禍でできなかったんです。そのまま箱に入れて保管していたので、そろそろどうにかしようと。今はいろいろと寄付できる方法があるけれど、僕がせっかくXをやっているから、それで募ろうと。娘と話し合って鹿児島県に住むシングルマザーのご家庭にプレゼントすることになりました。
――鹿児島まで直接届けに行かれたそうですね。
送ることもできましたが、僕のファンの方だったので、喜んでいただけるかなと直接届けに行きました。後からランドセルを背負ったお子さんの写真を送ってくれて、喜んでいただいたようでよかったです。
――娘さんは将来のことを考える年齢になってきていますが、今後家を離れるかもしれないことを考えるとさみしくないですか?
さみしさ半分、うれしさ半分です。僕よりも知能が上がってきてどんどん成長していることを感じるので、たぶんうまくやるんだろうなって思っています。社会に出れば大変なこともあるでしょうけれど、周りの人からたくさん教わって、がんばってほしいです。そして、いい人を見つけてほしいですね。
――将来のお相手のことは心配ではないですか?
僕だって妻の家族にとっては、“どこの馬の骨ともわからない男”だったわけですから。今の段階でそんなに心配していないですね。17年間娘に優しくして、尽くしてきましたけど、恋をするとそんなの全部ふっとんじゃうじゃないですか。恋には勝てないぜ、っていう。僕も今は娘が一番大事ですけど、もし娘がいい人と出逢えたら、お相手にすべてを託します。その時、僕にとって一番大事な人は妻になるんだろうな。あれ、僕、顔を見なければすごくいい男じゃないですか?(笑)
※後編〈くまだまさしがコロナ禍で経験した初めての挫折と乗り越えた家族の絆「笑わないお客さんを見るのが初めてだった」〉に続く
(構成/中寺暁子)