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小学6年生のときに奨励会(棋士養成機関)に入り、棋士の夢をかなえた中村太地八段。
将棋の道にまい進するとともに、中学受験を経て大学進学も果たしています。
受験勉強と将棋の勉強に励む中村八段を、親御さんはどうサポートしていたのか──。
中村八段に、当時のことを振り返ってもらいました。
取材・文/安楽由紀子 写真/吉場正和 デザイン/舗伊朝太郎
制作/朝日新聞出版メディアプロデュース部ブランドスタジオ 企画/AERA
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学校、奨励会、塾通い。
忙しかった小学校時代
小学6年生のときに、小学生名人戦で準優勝を果たしたことから棋士を志したそうですね。その一方で、中学受験も経験されています。どのような経緯で受験することになったのでしょうか。
棋士を目指すにあたって、両親と「大学に進学する」ことを約束しました。プロになれなかった場合を考えて、勉強は続けてほしいと考えたようです。そのうえで中学受験を提案され、最終的には自分で決めました。
というのも、将棋の力が一番伸びると言われているのは高校時代。そのときに大学受験と両立させることは大変です。大学付属の中学に入れば、その後は将棋に専念できると考えたのです。奨励会は小学校高学年で入会するケースが多いので、自分もすぐにでも入って経験を積みたいという思いが強かった。そこで、奨励会受験と中学受験を同時に行うことに決めました。
小学生にとって大きな決断だったと思いますが、ご両親の「大学に進学する」という約束はすんなり受け入れられましたか。
頭ごなしに「こうしなさい」と言われたのではなく、小学生にもわかるように丁寧に説明してくれたので、自分でも納得して決めることができました。
当時は将棋の勉強と受験勉強が重なり、かなり忙しかったのでは。
そうですね。振り返ると小6のときがこれまでで一番忙しかったですね(笑)。奨励会の受験は8月。合格して9月からは、月2回の例会が始まります。朝10時から奨励会に行って、3局指して終わるのは夕方5時ごろ。そのあとに塾に行っていました。
- 中村太地
- なかむら・たいち/1988年生まれ。早稲田実業学校中等部・高等部を経て、早稲田大学政治経済学部卒。2006年、高校3年次に四段に昇段、棋士に。11年、第39回将棋大賞の勝率1位賞を受賞。17年、第65期王座戦で初タイトル獲得。現在、順位戦において最上位のA級に在籍。YouTubeチャンネル「棋士中村太地将棋はじめch」でも活躍中。
見放さず、
でも「何も言わなかった」両親
ご両親はどのようにサポートしてくれましたか。
私のための環境を整えてくれていました。たとえば奨励会が終わったあと、最寄り駅まで塾のテキストなどを持ってきてくれてそのまま塾に行けるようにしてくれたり、土日は昼のお弁当や、場合によっては夜のお弁当も作ってくれたり。
応援の言葉など、精神面でのサポートはありましたか。
対局で負けたときは、「次、頑張ればいいじゃない」と応援してくれました。学校や塾の成績に関しては、何か言われたことはあまり記憶にありません。模試では志望校にギリギリ受かるかどうかという判定でしたが、静かに見守ってくれていました。
「静かに見守ってくれている」というのは、場合によっては「見放されている」と感じてしまうこともあるかと思います。どういうところから「見守ってくれている」と感じたのでしょうか。
模試の結果については細かく聞かないけれど、「塾の先生はどんな感じだった?」といったことはよく聞いてきましたし、将棋道場に行ったときも「席主(道場の責任者)は元気だった?」など、自分に関心を持ってくれているということはよくわかりました。母は何も聞かなくても、私が帰って家のドアを開ける音で、その日勝ったか負けたかわかったそうです。
サッカーやピアノ、
いろいろ試して「将棋」だとわかった
受験期のモチベーションはどのように高めていたのでしょうか。心が折れそうなときは、どのように乗り越えましたか。
もともと負けず嫌いな性格なので、間違えた問題は「なぜ解けなかったのだろう」と考え、より頑張る方向に切り替えていました。それでもモチベーションが上がらないときは、「今日は何時間勉強したから、えらい!」と自分で自分をほめていましたね。
将棋に関しては、負けると落ち込みますし、勝ったとしても完ぺきな将棋を指せたことはほぼなく、「あの手はダメだった」と反省することばかりです。それはいまも同じです。
勝負ごとは好きではありますが、勝つことだけに喜びを見いだしていると、負けたときにモチベーションが大きく低下してしまうので、上達する、いい将棋を指すといった自分の中で完結できることを目標にすると、安定した気持ちで取り組めるように思います。
実際、将棋は知れば知るほど世界が広がっていく。何か作品のように感じるくらい、きれいな配置になることもありますし、強い人の将棋を見ると、駒が自由自在に盤面を動いているように感じることもある。毎回新しい発見があるんです。30年続けても「全然わからない」ということは、ありがたいことだと思っています。
一生追求したいと思えるものに出合えたことは幸せですね。どうしたらそのようなものが見つかるのでしょうか。
最初からバチンと将棋に出合ったのではなく、いろいろやってみたなかで、一番自分に合っているのが将棋だとわかったんです。両親は、サッカーや水泳、器械体操、英会話スクールなど、私がやりたいと思ったものは何でもやらせてくれました。ピアノも姉が習っているのを見て、頼み込んで始めたのですが、最初の数回だけ楽しかったものの、向いていなかった(笑)。
お子さんが何に喜びを感じられるか、小さなうちは自分ではなかなかわからないと思うので、いろいろ試してみたり、親御さんが「向いていそうだな」と思うものに何かきっかけをつくったりして、自然と興味を持てるようにしてみるといいかもしれませんね。
一夜漬けではできない、
それは受験も将棋も同じ
ベストコンディションで対局に臨めるよう、普段の生活で気をつけていることはありますか。
まず睡眠は大事。睡眠不足は対局にもろに響いてしまうので、何日も前からリズムを整えるようにしています。食事は3食摂るように心がけていますが、外食も多いので、できるだけ野菜を多めに摂るなど栄養バランスに気をつけています。
対局の日の朝は、将棋のこと以外はあまり考えたくないですし、食べすぎると眠くなってしまうこともあり、手軽にバランスよく栄養補給ができるカロリーメイトを活用しています。カロリーメイトを初めて食べたのは小6のころ。母が栄養バランスに気を使ってくれて、日々の食事もそうですが、ゆっくり食べる時間がないときは、ブロックタイプを出してくれたんです。チョコレート味がおいしくて、当時はちょっとしたごほうびの感覚でしたね。以来、チョコレート味を食べることが多いのですが、最近は食が進まないときでも口にしやすいゼリータイプのこともあります。
日々の食生活にカロリーメイトをうまく活用することで、対局でパフォーマンスを発揮できるように気をつけていらっしゃるんですね。それにしても棋士の没頭する力はすごいと思います。その力はどのように養われたのでしょうか。
将棋を続けてきたことで、よりいっそう育まれたように思います。正解がないことを懸命に考えて、さまざまな選択肢があるなかで最後は自分で決断する、それが将棋です。
対局後は「感想戦」といって、対戦相手と勝負を見直して改善点について話し合う時間があります。そういったことを繰り返して、勉強でも「この問題を解けるようになるにはこうしなきゃいけない」といった試行錯誤が自然とできるようになったと思います。
将棋が勉強に生かされていたのですね。逆に受験勉強の経験が将棋に生きていると思うことはありますか。
受験は一夜漬けでは絶対にできません。遠くに大きな目標を置いてそこに向けて一歩ずつ取り組んでいく。それは将棋も同じです。その姿勢は、中学受験で育まれたことだと思っています。
一歩ずつ進み出した受験生を、
栄養面でサポート!
大きな夢に向かって頑張る受験生たち。そのパワーの源となるのは毎日の食事です。一日3食、栄養バランスのよい食事を摂ることが理想ですが、中村八段のように習い事や塾などでお子さんが食事から十分に栄養が摂れないときもあります。
とくに育ち盛りの子どもは3食だけでは栄養を補いきれない場合も。そんなときは間食や夜食も重要な栄養源となります。カロリーメイトは、カラダや考えるときに必要なタンパク質、脂質、糖質、ビタミン(※1)、ミネラル(※2)の5大栄養素がバランスよく摂れ、ビタミンは一日に必要な量の約半分(※3)。かばんの中に入れておけば、ちょっとした合間に、手軽に栄養補給ができます。自分の力で歩き出した受験生。その努力の小さなサポート役として、カロリーメイトを活用してみませんか。