――子どもたちからはどんな反応がありますか?

 僕らの動画を見て、「初めて佐渡島に行きました」と言ってもらえる機会が増えてきました。引きこもりだった子が急に「佐渡島に行ってみたい」と自分から言い出したそうで、親御さんから「おかげで家族のいい思い出ができました」っていう話を聞いたときは、動画をやっていてホントによかったと感じましたね。佐渡島の観光業、飲食業の方からも「けえくんのおかげでお客さんが来てくれたよ」って言ってもらえて、今はいい流れがつくれているなと思います。

常に自分を超えてくる弟がパートナーに

――大学を卒業し、現在はこうたくんと2人で動画づくりをされているんですね。

 こうたも大学進学で上京していて、今はシェアハウスをしながら二人三脚でやっています。僕たちの動画の視聴者は学生がメインなので、夏休みや冬休みは毎日動画をアップするので特に忙しいんですよね。台本も2人で考えるし、撮影や動画編集も一緒にやっています。こうたはオリジナルキャラクターの「ガシマくん」の中の人をやったり、プレイヤーとしても活躍してくれています。兄弟だから何でも本音で言い合えるし、ケンカしてもすぐ仲直りできるんです。

――すごく仲がいいんですね。

 子どもの頃から弟はずっと僕のマネをしてきたんです。僕が空手をやったら弟も空手をやって、ソフトテニスもそうでした。でも、いつも弟のほうが結果を出すんです(笑)。ぼくはテニスで新潟県3位だったけど、こうたは県のチャンピオンになって、空手は北陸チャンピオンにもなったんです。

――それはすごいです! YouTubeもこうたさんが一緒で心強いですね。親御さんは二人の活動をどう見ていますか?

 僕は最初にYouTubeを始めるとき、泣きながら親を説得したんです。というのも、医療系の学部は3年生になると実習が増えて動画に専念できなくなるので、経営系の学部に転部したいと伝えたんです。母親は昔からやりたいことを自由気ままにやらせてくれて、「何事も失敗することが大事」という考えなので、YouTubeもやりたいならやって、失敗しておいでという感じでした。父親は最初は反対していましたが、成果が出はじめてやっと認めてくれたかなという感じです。

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