夕飯は買ってきたお総菜で堂々と「オッケー!」と思えるようになりました
――はしのさんは「甘え下手」なのですね。
そうなんです。疲れていても「ご飯は自分が作って、娘がお風呂から上がったらドライヤーで髪を乾かして、そのあと夕飯の後片づけをして、あれもしてこれもして……」と、全部やらないと気が済まないタイプでした。頭の中に「やらなくちゃリスト」を並べて、無意識のうちに眉間にしわが寄って、険しい表情になっていることが多かったと思います。
でも、ある日、娘のおはなにこんなことを言われました。「母(娘のおはなちゃんは、はしのさんを「母」と呼ぶ)が疲れているのは、おはなのことを心配してがんばっているから。でも、それで母が不機嫌になったり疲れたりするのはイヤ。おはなのことは適当でいいから、母はご機嫌でいてほしい」と。そのとき、「ああ、私には心の余裕がなかったんだ」としみじみ感じました。
――やさしいですね。
おかげで「そこまで無理しなくてもいいんだ」と思えるようになりました。それまでは、娘がスイミング教室に行っている間にご飯を作って掃除をして……とフル回転だったのですが、今は「スイミングの日はお総菜の日」にして、デパ地下でゆっくりお総菜を選んでいます。
人に「頼る」ことが、とくに子育てにおいてはいけないことのように感じていました。でも、そのために子どもに気を使わせては本末転倒ですよね。
――ご自身の時間はどう過ごしていますか?
娘が幼稚園時代は、送迎を私が担当していました。送ったと思ったらすぐに迎えの時間になる日々。自分の時間はほとんどなかったのですが、今は週に2回ヨガに行っています。犬の散歩や娘の習い事が終わるのを待ちながら、ひとりでお茶をする時間も癒やしです。
昨日できたことが、今日はできなくても全然いい!
――自分時間が増えて、なにか変化はありましたか?
ヨガの先生が、娘の幼稚園時代のママ友で小学校も同じなんです。ヨガの時間、みんなに「ヨガには、こういう思考があるよ」と軽く教えてくれるのですが、その考え方がスッと心の中に入ってくるんです。
次のページへはしのさんが取り入れた、ヨガの考え方とは?