「手足口病」の患者が再び増加傾向にあるそうです。手足口病についての記事を再配信します(2024年7月6日の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

MENU 手足口病はどんな病気? 一度かかったのに、またかかるのはナゼ? 予防法は、あるの? 大人が手足口病になると、重くなるのはどうして?

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「手足口病」が全国的に流行しています。どのような病気なのか、かかりやすい年齢は? 同じく夏風邪の一つで、症状が似ている「ヘルパンギーナ」との違いや感染ルートなどについて、川崎医科大学小児科学特任教授の中野貴司医師に聞きました。

手足口病はどんな病気?

Q 手足口病はどのような病気ですか?

 発熱と、手や足、口の中やのどにできる水疱(すいほう、水ぶくれ)が特徴です。水疱は赤みを帯びて痛みをともない、おしりなどにもできることがあります。口の中に水疱ができると、唾液も増えてきます。ただし、熱はあまり高くならないことが多く、微熱、あるいは、熱がまったく出ない子もいます。熱は通常 1~3 日で下がります。

Q ヘルパンギーナとはどう違うのですか?

 ヘルパンギーナも手足口病と同じように口の中やのどの粘膜に水疱ができますが、39度以上の高熱が出ることが多い点が大きな違いです。また、ヘルパンギーナでは口の中以外はほとんど水泡ができることはなく、水疱がつぶれた後は、黄色い潰瘍(かいよう)になっていきます。

 ただし、手足口病もヘルパンギーナも、効果的な治療法はなく、痛みをやわらげる薬を使ってもらうなど、対症療法しかない点は同じです。

一度かかったのに、またかかるのはナゼ?

Q 手足口病の原因は? 一度かかったのに、また、かかってしまうのはなぜでしょう。

 手足口病の原因は主にコクサッキーウイルス A16、A10、A6 型、エンテロウイルス 71 型などです。一度かかったのにまたかかってしまうのは、このように原因となるウイルスに複数の型が存在するためです。例えばコクサッキーウイルスA16型にかかったら、同じA16型には通常は感染しませんが、A10、A6 型などに感染する可能性は十分あります。これはインフルエンザや新型コロナウイルス感染症のほか、一般的に風邪といわれる感染症の多くに共通することです。

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狩生聖子
ライター 狩生聖子
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