「そろそろ片づけなさい!」このやりとりがなくなるだけで、暮らしはどれほど楽になるでしょうか。
私はふだん、整理収納アドバイザーとして、子どもが伸びる環境作りのサポートをしています。ご自宅に訪問して子どもたちと一緒にお片づけをすることもあります。“片づけ”というとどうしてもお説教っぽくなってしまいがちですが、子どもには全然響かないし、私も楽しくないので、楽しく片づけできるようにさまざまな工夫をしています。
そこで今回は、笑える、癒やされる、子ども向けの片づけの本を3冊ご紹介します。
まず幼児さんにおすすめしたいのがこちら。
『かたづけしないとどうなるの?』(ウルトラかいじゅう絵本 すくすく知育編)
片づけが苦手なメトロン星人が散らかった部屋で荷物につまずき、転んで、片づけを決意するお話です。シュールな絵と、ほんわかした二人のやりとりがかわいくて、何度も読み聞かせをしました。「そろそろ片づけしてほしいな」と思ったらまず読んでみたい一冊です。
次に、私がお片づけサポートをしているクライアント様から一番評判がいいのがこちら。
『学校では教えてくれない大切なこと(1) 整理整頓』
主人公の整太と仲良しの犬かったんのおとぼけな様子がとにかくおもしろく、小1の次男も笑いながら読んでいます。
でも内容はかなり本格的! 片づけに必要な力を『決める力』『まとめる力』『続ける力』の3つにしぼり、ひとつずつレベルアップしていくストーリーで、マネできればかなり片づけ上手になれます。
わが子たちも、整太とかったんのおとぼけに笑っているうちに「あれ?ぼくも一緒じゃない?」と気づき、おもちゃ箱を自分から整理することもしばしば。おもしろい本が好きな子におすすめしたい一冊です。
最後は、かわいいものを飾るのが好きな子におすすめの一冊です。
『すみっコぐらしのおかたづけ』
大人はどうしても「勉強しやすい部屋にしたい」「掃除しやすい部屋にしたい」にしたいと思いがちですが、子どもは好きなものに囲まれたいと思っているんですよね。
この本はぬいぐるみの飾り方なども紹介されていて、自分の物や空間を大切にしようという気持ちにさせてくれます。さらにランドセルラックや学習机などをどんな風に片づければよいかもよく分かります。本は薄くて軽くてコンパクト。病院やレストランの待ち時間にもちょうどよいです。
ぜひお片づけのきっかけにしてみてくださいね。
(文/梶木あきこ)