行ってみたら、大学での勉強は、めちゃくちゃ楽しかったです。なんていったって、友達がみんな18歳ですからね。僕のことは、世代的に「知ってるようで、知らない」。でも「親が、なんか『すごい!』って言ってた」みたいな微妙な感じで(笑)。そういうのも楽しかったですね。
大学には、週4でがっつり通いました。朝、6時に起きて娘を駅まで送り、そのまま大学へ行くというルーティンができて、効率的な生活でしたね。
成績は学部でトップクラス。価値がわかるから学べた
――大学ではなぜ法学部を選ばれたんですか?
法学部政治学科という学科で、ここなら「社会のしくみ」をある程度理解できるんじゃないかな、と思ったんです。それまで本当にざっくりと生きてきた人間だから、いろいろと社会のことを学び直したかった。
将来、子どもにいろいろ聞かれた時も、「今、社会はこういうことだから、こうなってるんだよ」って伝えられたらいいな、と思って。
――お子さんに背中を見せてあげるためでもあったんですね。
そう、そうやって教えられるようになりたいなーって思ってたんですけど、でもやっぱり、今、もう子どもたちは、iPadで授業受けたり、英語もできたり、そういう面では子どものほうが先を行ってますよね(苦笑)。
――授業成績は学部でトップクラスだったそうですね。
なんかすごいことですよね。まあ、18歳の学生さんは、まだどれだけ手を抜いて進級するか、みたいなところもあるかもしれない。遊ぶことも大事ですしね。
でも僕は、やっぱり自分で稼いで大学に通っているから、なんていうか元を取ろうとするんですよね(笑)。仕事も勉強も全部一緒だから。
――大事な時間とお金を使ってこそ、学びができるということを、大人になるとわかりますよね。
そう、だから僕だけ一番前に座ってね。すごく熱心に聞いてうなずくものだから、先生もやりづらそうだった(笑)。先生から質問があっても誰も答えないから、僕ばかり答えてしまったり。でも、だんだん僕が間違えたりしながら答えていると、ほかのみんなも発言しやすくなったみたいで、授業が活性化してくるのも面白かったです。
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