小学生の夏休み、子どもにとっても親にとっても、「時間管理」は悩ましいもの。どうしたら宿題をうまく進められるのでしょう? スケジュールを立てる方法は? 臨床心理士、公認心理師である中島美鈴さんの著書『マンガでわかる 精神論はもういいので怒らなくても子育てがラクになる「しくみ」教えてください』からヒントをご紹介します。
【マンガで読む】夏休みの宿題のすすめ方はこちら(全14枚、マンガ/あらいぴろよ)夏休みは「時間管理」のラスボス。どう攻略するかを海の日に決める
夏休みの宿題は、時間管理が苦手な子にとってラスボス級の難敵です。
のび太くんやちびまる子ちゃんは、夏休みの最後まで宿題をためたせいで、お父さんやお母さんに叱られています。でもね、思うんです。相手はラスボスなのに、子どもになんの装備もさせずに夏休みの冒険に旅立たせたわけです。こうなることは最初からわかっていました。始業式の前日になって怒ったところで遅いのです。
もちろん失敗だって経験です。とはいえ年に一度の貴重な夏休み、成功体験も積ませたいものです。今年からは夏休みの初日のスケジューリングからスタートしましょう(夏休み直前の海の日もおすすめです)。
〈月間スケジュール表を作る〉
夏休みのスケジュール表は、2パターン必要です。毎日使う「1日のスケジュール表」と、夏休み全部が見通せる「月間スケジュール表」の二つ。月間スケジュール表は7月の後半と8月を上手に組み合わせて、夏休み全部が見通せるようにしたいものです。大きなカレンダーやホワイトボードを使うと便利です。
「旅行」「テーマパーク」「おばあちゃんちに行く」など、宿題ができない日もけっこう多いもの。これをスケジュール表に書き込んでいくと、「夏休みは無限じゃない。宿題ができる日は限られている!」と実感できるのです。
宿題は並べて全貌を確認。大量の宿題も10分ブロックに
月間スケジュール表の大枠ができたら、どこにどの宿題をあてはめていくかを考えていきましょう。まずは大量の宿題を10分ブロック(10分単位)に分ける作業をします。
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