× 「なんで言えないの?」
子どもが、自分の気持ちを伝えられないのがもどかしくて「なぜ言えないんだろう?」「思い切って言えばいいのに」と思いますよね。
親として何かよい助言をしてあげたい、言えない理由を知りたいと思い、「なんで言えないの?」と聞くこともあるでしょう。でも、この言葉は理由を聞いているようで、できないことを責めるニュアンスのほうが強くなり、子どもはダメな子だと思われたと感じてしまいます。
「言えなくて悔しかったね」や「言いにくかったね」「言える方法あるかな?」など、子どもに寄り添える言葉をかけてあげてください。
×「いじめられたり、仲間はずれになっても知らないよ」
自分の気持ちが言えないと「お友だちからいじめられるのではないか?」「仲間はずれにされないか?」と親は不安に感じます。
しかし、「〜されても知らないよ」と脅すことで発言をうながしても、子どもは言えませんし、もっと不安にさせてしまいます。うっかりこの言葉を言ってしまったら、「心配になっちゃったよ」と親の気持ちを伝えて、何か手伝えることがないか聞いてみましょう。
×「だから言ったでしょ」
子どもが自分の気持ちや考えを言えずに誤解されたり、不利益を被ったりするのではないかと思うと、親は「ちゃんと言いなさいね」「言えないとあなたが困るのよ」と助言します。
けれども、自分で言いたいと思っていても、現実的にまだ子どもはできなかったのです。「この子は今、言えないところでもがいているんだな」と理解して、「残念だったね」と気持ちをわかってあげられると子どもを応援できます。
声かけで伸ばす 内向的な子のすごい力
吉田 美智子
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