【内向型】〇「しっかり自分で考えるのは大切なことだね」と伝える

 内向型は、自分がどうしたいのかを自分でじっくり考えることを好みます。先生や友だちに言いたいことが言えないのは、考えるのに時間がかかることや、考えてもうまくまとまらないことがあるからです。内向型の子どもが発言しようとする頃には、話が先に進んでいてタイミングを逃してしまうケースもあるでしょう。

 子どもも、自分がすぐに答えられないもどかしさや、自分の気持ちを伝えられない悔しさを感じています。それと同時に、言うのが面倒くさいとあきらめを感じているかもしれません。

 親は、うまく言おうとはしているけれど、できなくて悔しがっている子どもの気持ちを理解してサポートしてあげましょう。

「自分でしっかり考えるのは大切なことだね」「無理に急いで考えをまとめる必要はないよ」と、子どものペースでいいから周囲に伝えてみようと励ましてください。

 また、内向型の子どもは自分の意見は歓迎されないと思っていることもあります。「先生や友だちは、あなたの気持ちや考えを知りたいと思っているよ」と言うのもよい方法です。

 子どもがコミュニケーションの意義を理解し、自分のペースを尊重してもらえると、どうやったら相手に伝わるかを自ら試行錯誤するようになります。

【HSC型】〇「言えそうなときに思い切って言ってみよう」と伝える

 HSC型は、相手の気持ちや願いを汲みとってしまうために、自分の気持ちを言いにくくなってしまうことがあります。そうはいっても、いつも遠慮してばかりではありません。「反対意見を言っても大丈夫だ」と安心できる場所や信頼できる相手に対しては、率直に気持ちを言うことができます。

 しかし、相手がどういう人なのかわからないときや、機嫌を損ねないようにする必要がある場合は、相手の気持ちを優先して、自分の気持ちや考えを言えなくなってしまいます。

 相手の気持ちを尊重するコミュニケーションができることは立派なことですから、「思いやりがあって優しいね」と、まずは認めてあげましょう。そのうえで、「自分の気持ちも伝えられるようになれるといいね」と伝えてください。ただ、いつでも自分の気持ちを言えるようになるのは、子どもにとって難しいことなので、「言えそうなときに思い切って言ってみよう」と伝えましょう。たとえ言えなかったとしても、子どもを責めないように接してください。

 ただ、意地悪をされたり不愉快なことがあったときは「イヤだ」「やめて」と、相手に遠慮せずに言うことが大事だと教えてあげましょう。これらは自分を守るために必要な言葉なので、早めに言えるようにできるといいですね。 

 次に、内向・HSC型の子どもに共通する、NGな接し方をみていきましょう。

NEXTNGな接し方は?
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