大人も、うつることがある?

Q 大人がうつることもありますか?

 過去に感染していない場合や、免疫力が落ちている場合は感染することがあります。大人も子どもと同じように、同じような感染ルートによって周囲に感染させてしまう可能性があります。目の症状だけの場合でも、「眼帯をしているから、問題ないだろう」などと、仕事に行くことはやめましょう。

Q 咽頭結膜熱に対する効果的な感染対策はありますか?

 基本的には手足口病などほかの感染症と同様、手洗いの励行が大事です。また、発症した場合は、周囲にうつさないように、マスクをするなどの配慮も必要でしょう。前述のように家庭内の感染を防ぐためには、タオルなどの共用を避けることがいいでしょう。

 なお、塩素が十分に含まれているプールでは感染の機会は少ないとお話ししましたが、プールの前後にシャワーを励行し、からだを清潔にすることも、大事なことだと思います。

Q 最近、子どもの間で複数の感染症が流行しているのはなぜですか? コロナ禍と関係があるのでしょうか?

 コロナ禍では皆が感染対策を徹底したことで、その間は、ほかの感染症の流行も抑えられました。その分、感染する機会が減り、多くの病原体に対して免疫をもたない子どもたちが増えました。コロナ禍があけ、人との交流が活発になったことで多くの感染症が一度に流行しているのだと考えられます。

(構成/狩生聖子)

感染症の主な感染ルート
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ライター 狩生聖子
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