声楽については……これがね、きちんと親バカも含めて言いますけど、すごいんですようちの子。家の地下に作ったスタジオでたまにレコーディングをして遊ぶんですが、音程が正確過ぎて驚きました。過去20年分のプリキュアのテーマソングが収録されたCDを買ったら、60曲近い歌をほぼ全部覚えて、今じゃイントロを聞いただけで歌えるほどです。

MCで養ったトーク回しで 娘との会話を盛り上げる

――それはすごい! 下の娘さんはいかがですか?

 下の子も歌は好きなんですが、お姉ちゃんがうますぎるから、お姉ちゃんが歌い始めると自分は歌うのをやめちゃうんです。2歳違うので同じように歌えないのは当たり前だし、次女にももっと歌ってほしいから、妻や僕は一生懸命「歌ってごらん」って言うんだけど、嫌がりますね。うらやましいとか、恥ずかしいとか、きっといろいろな理由があるんだと思います。兄弟姉妹では、そういうこともありますよね。

 娘2人が同時に「これ、見て〜」って来るときなんかも、うまくやらないと2人とも拗ねてしまうので、気をつけています。こういう場合、まずは長女を4褒めて、次に次女を2褒める、そこからまた長女に戻って1褒めたら、次は次女を3褒める……と言う風に、2人が交互に主役になれるようなトーク回しをするのがコツ。僕は仕事柄、ゲストがたくさんいるトーク番組の司会をすることもあるので、こういう場面は結構得意なんです。何を描いたかわからない絵は「すっごくパワーがある絵だね!」、謎のダンスも「かっこいい動きだね! ここは手を逆にしてみたらいいんじゃない?」って、思い切り盛り上げますよ。

妻と妻の妹のような姉妹に育ってほしい

――2人を交互に、バランスを変えながら褒めるんですね。

 僕がそういう大きい部分をうまくやっておけば、あとは姉妹の感覚をよく理解している妻が、長女、次女の気持ちをうまく汲み取ってくれます。ふてくされているようだけど実は構って欲しいアピールをしているとか、そういうことも妻はすぐわかる。妻の言葉は娘たち、特に妻と同じ立場の長女にはバシバシ響くみたいです。

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