「詰め込み」「偏差値」というイメージが強い中学受験。「受験のための勉強は子どもの将来に役に立つの?」「難易度より、子どもを伸ばしてくれる学校を選びたい」といった悩みを抱えている親御さんも増えています。思い切って「偏差値」というものさしから一度離れて、中学受験を考えてみては――。こう提案するのは、探究学習の第一人者である矢萩邦彦さんと、「きょうこ先生」としておなじみのプロ家庭教師・安浪京子さんです。今回は、学校選びについての相談です。
【マンガ】中学受験「全落ち」した子はかわいそう? 大人の“勝手な思い込み”に気づかされた、子ども同士の会話(全35ページ))安浪:私立中では校長先生の入れ替わりは話題になりますね。
矢萩:改革中の学校では、教師の入れ替わりは少なくありません。中規模校ですと常勤・非常勤合わせて50人から100人くらいの先生がいて、従来型の教科指導をしている中堅からベテランの先生が大多数を占めますが、そうした先生はそれほど大きく入れ替わりません。入れ替わりがあるのは「探究」などの新カリキュラム担当の先生や、校長などの改革担当の先生、そして新任の先生です。だから全体で見たらそんな変わっていないんだけど、どうしても校長や新任の先生、探究担当の先生って入れ替わりが目立つんですよ。
安浪:やはり経営手腕に長けた指導者が校長先生だと、あちこちから声がかかって替わったりしますね。結局、経営とか会社ってシステム作りじゃないですか。自分が抜けても、ちゃんとその学校が回るようにシステムができていれば、その校長が抜けてもそれほど問題はない。でも、そうでない場合もあるので、なかなか難しいですね。
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