運動会のシーズンが近づいてきました。楽しみにしている子がいる一方で、「出たくない」と感じる子も5月は特に多いといいます。運動会に参加したくない理由や子どもたちが置かれているストレスフルな環境について、不登校新聞社代表の石井しこうさんに聞きました。(聞き手/AERA with Kids編集部)

MENU 大きな声、練習…意外とストレスフルな環境 子どもにとっては深刻な場合も 新しい環境で気持ちも追いつかない

大きな声、練習…意外とストレスフルな環境

――運動会などの行事に出たくないお子さんの話を聞きますが、みんなで楽しくやるはずの行事につらさを感じるのは、どんな要因があるのでしょう? 

 一つは今、運動会を5月にやる学校も多いですよね。子どもたちの中には、HSC*といって怒鳴り声や大きな声がすごく苦手な子がいます。運動会の練習では先生が児童を率いるために大声になるようなシーンもあり、そういった子が苦しくなってしまう場合があります。

 また、運動会では意外と高度なことをやりますよね。みんなで合わせて踊るとか、人間ピラミッドを作るとか。ちょっと難しいことに挑戦させられて、周囲からいろいろと言われて嫌だったという子もいます。子どもたちは、大人が思っている以上に負担を感じているようです。

 さらに、そういったストレスフルな環境下で先生の目が普段より届きにくくなると、いじめがエスカレートしやすい。「いじり」がひどくなって手が出てしまったり、ひどい言い方が増えたり。体育の授業なら運動が苦手な子もつらいのは授業中だけですみますが、運動会となると毎日のように練習があって、嫌な時間が長くなってしまう。小学校低学年で、リレーのアンカー選びの際に足の遅い子をわざと選んだといったような話も聞きます。いじめに関する裁判でも、運動会の練習期間にいじめがひどくなったという事例があります。

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布施奈央子
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