第4期アンバサダーのさいとうです。普段は育児書や論文を読みあさり、教育についてインスタで発信しています。私には幼稚園年中の息子がいて、昨年春からようやく自分の時間が少しだけできました。
昼も夜も子どものことを 最優先に考えてきた
それまでは息子とずっと一緒。今日は何をしようか考え、どこに行くにも息子ありき。息子優先で回る日々に自分のことは完全に後回し。でも、それこそが「良い母!」と思い込んでいたんです。
ところが、気づかぬうちに小さなストレスは積もっていき……。ごはんを食べるのが遅い、そんなささいなことで自分でも驚くほど怒り、気づけば鬼ババア化。
「幼児の相手、シンプルにしんどい」――。
“体力お化け”のわが子に付き合うことにも疲れてしまい、さらに「こんなことを思う自分は育児に向いてないんだ」という罪悪感から落ち込みました。
自分を優先することは悪いことじゃない
そんな時、教育家の小川大介先生とインスタライブでお話しする機会をいただきました。私が子どもの自尊心を傷つけないために気をつけることをお聞きすると、
「親御さんはみんな子育てに必死で、それでいい。ただ、その必死さを子どもにぶつけてしまうことが問題」「教育熱心な母親こそ『自分の時間』を必要タスクに組み込んだほうがいい」とのアドバイスが。
「息子ではなく、まず自分自身に意識を向けるべきだったんだ!」とハッとさせられました。
「自分の時間を確保することに罪悪感を抱かなくていいし、それは結果として子どものためになる」と知ってから、ずっと興味のあったピラティスに即入会! 息子が幼稚園に行っている間に通い、美意識の高いトレーナーと談笑しつつ、筋肉の動きにのみ集中する1時間を経て、いい感じに整った状態で息子のお迎えに行く……。最高の贅沢!
また、出産を機に激減していた育児書以外の読書時間も復活させました。さらに、子どもを理由にあきらめた趣味の舞台鑑賞も「この際だから」と、勢いでチケットを購入。
自分の時間を大切にしていると、息子との時間がとても貴重なものだと気づけて、子どもの「これしたい」にも共感できるように。
母親こそパーソナルタイムが必要。今はそれを、身をもって痛感しています。みなさんも時には自分の「好き」に没頭する時間を優先してみてください~!
(文/論文ママさいとう)
※子育て情報誌「AERA with Kids2023年秋号」より抜粋、一部編集しています
朝日新聞出版