5分だけ立ち止まって、誰かに話してみよう

――そもそも「失敗」って何なのでしょう?

「失敗」と思ったことが何だったのか、立ち止まって検証してみてはどうでしょうか。僕の子育て相談で親御さんにワークシートを書いてもらうと、「立ち止まって考える機会をもらえることって大切ですね」と言う方が多いんです。失敗を検証せずに痛みだけ覚えているから苦しくなっているだけ。5分立ち止まって、「大丈夫、気にしない!」とか「また繰り返さないようにチェックリストを作ろう」と、失敗を学びに変えていきましょう。そのためには、ゆとりを持つことが必要です。人に話を聞いてもらうといいですよ、思考が整理されやすいので。

――子どもが失敗したときの、親の心がまえは?

 まずはうろたえないこと。子どもは泣きわめいたり怒ったり、感情の波動として表現します。子どもを大事に思っている方ほどそれが体に響いてきてザワザワしますが、いったん落ち着くまで何もしないで待つ。「体」が鎮まってから「言葉」、これが鉄則です。鎮まったらお子さんに「こうしてみたら」とアイデアを伝えて、うまくいったらめちゃくちゃ喜んでみてはどうでしょうか。

 失敗して怒ってしまう子って「これくらいできて当然」と思うから、喜ばないんですよ。だから親が喜んであげれば「このくらいで喜んでもいいんだ」「次もやってみようかな」と思えるようになります。頭だけでなく体のコミュニケーションを覚えていきましょう。言葉を介さない、体や感情でのコミュニケーションスキルを高めていけたら最高です!

(構成/布施奈央子)

小川大介さん

※小川さんのYouTubeチャンネル「小川大介の『見守る子育て研究所®』」や、AERA with KidsのYouTubeチャンネルで、小川さんの話を動画で配信しています。

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