いじめはもちろんダメというのが大前提だけど、あっくんができることがあるとしたら、「ニューヨークに詳しくなる」ってことかな、ってよしおは考えた。それで、あっくんがニューヨークのことを周りのみんなに教えてあげるのはどうかな?
いじめてくる人たちに対して教えるのはハードルが高いかもしれないけど、例えば作文とか自由研究とか、自分で自由にテーマが選べる課題のときにニューヨークについて調べるんだ。それで、「こんな場所なんだよ」っていうのを伝えられたら、みんなの見方も変わるかも。
あとはこれをきっかけに英語を覚えちゃうとかね! アリは両親の国の言葉を覚えて、いじめてきた人たちに対してその言葉でまくし立てたことがあるらしい。そうしたら、いじめられることが少なくなったんだって! まくし立てることまではしなくてもいいけど、人生の先輩の一例として、参考にしてみてね。
やわらかい心は柔軟性もある
きっとこれから、あっくんはもちろん周りの子たちもいろんなことを学んでいろんな経験をするはず。「時代がついてくる」のもそう遠くはないんじゃないかなあ。それに、小学生の心は大人よりもすごくやわらかい。そのぶん傷つきやすいけど、変化だってどんどんしていくと思うんだよね。
よしお2月に子どもが生まれてさ。この前、抱っこしてあやしながら立ち上がったときによしおの奥さんが開いた本の角にちょっと触れちゃったんだ。そうしたら、ちょっと当たっただけなのに、血が出ちゃって。そのとき、「ああ、赤ちゃんの皮膚ってこんなにやわらかいんだな」ってハッとしたんだ。やわらかいからこそ、すごく大事にしないといけない。大事にしないといけないんだけど、見方を変えると、赤ちゃんって柔軟性があるんだな、って。
あっくんや、あっくんの周りの子たちの心もそうなんじゃないかな、って思ったんだ。言っている側も言われている側も心がやわらかい状態。だから、変われるチャンスでもある気がするんだ。ちなみに大人になるにつれて硬くなってくるから変わりづらくもなる気がするよ。
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