相手から嫉妬の感情を向けられたときにどうすればいいかはいったん置いておいて、今回はよしおの後輩芸人の話から、一緒にいろいろ考えていけたらいいな。

 よしおの後輩に、アリっていうピン芸人がいるんだ。彼は埼玉県大宮生まれで、両親はインド人とパキスタン人。日本語しか話せない日本人なんだけど、顔立ちは外国人に見える。あっくんと同じ状況ではないけど、わかりやすく“みんなと違う”ってされてしまっていたところは同じかな。

 アリは小学生のころ、主に見た目のことで「外国人だ」っていじられていたというか、軽くいじめられていたみたい。そのときアリが心のよりどころにしていたのが、「俺から見たら、お前らが外国人だ!」って言葉らしい。あんまりいい言葉じゃないかもしれないけど(苦笑)。もしあっくんが「自分だけ違う」って悲しくなっているとしたら、「いや、みんなが違うんだ!」って見方を転換するのはひとつの方法かもしれないね。

 ただ、アリも小学校高学年に上がるくらいまでは孤独な状況が続いた。でも、中学校でできた友だちが、アリに「時代がついてきていないだけだよ」って言ってくれて、すごく救われたんだって。友だちがアリのことを肯定してくれたんだね。

 最初に言ったけど、ニューヨークって超かっこいい場所。周りの子たちはまだそのすごさを知らないだけなんじゃないかな。きっとあっくんにも「わー! ニューヨークいいな!」って肯定してくれる友だちが絶対に現れるよ。少なくとも、よしおとよしおの仲間たちは「いいね!」って思っているよ。

「いじめ」の原因は経験不足や勉強不足

「いじめ」って、結局する側の経験不足や勉強不足が原因なんじゃないかな、ってよしおは思う。例えばその子たちがニューヨークに行くことがあったらこんなこと言わなくなると思うし、ニューヨークじゃなくても、他の国に生まれた子と友だちになったり、親戚に外国の人がいたりしたら、あっくんへの態度も違うものになるんじゃないかな。

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