朝食をとることで学習にも良い影響が
――朝食をしっかりとると、元気に一日をスタートできそうですね。
朝食をとることは、体温の上昇にも関係しています。近年、低体温や低血圧の子どもが増えていますが、それも、毎朝きちんとした朝食をとれていないことが関係している可能性もあります。
一日の中で体温は、夜7時ごろに最も高くなり、朝6時ごろに最も低くなります。朝起きてから午前中にかけて、体温は徐々に上昇していきますが、朝食をとることによって体はエネルギーを生み出し、体温をうまく上昇させます。体温の上昇は学習能力や集中力、判断力などの向上にも関係しています。午前中に体温がうまく上がらないと、学校でも勉強に集中しにくくなってしまいます。
――「朝の光を浴びること」も大切とのことですが、時間の目安はありますか。
セロトニンの分泌は、朝、目の網膜が太陽の光を感じることで活性化されます。朝起きたら、窓のカーテンをあけて、窓際のリビングなど、できるだけ朝の光が入ってくる環境で朝の準備や朝食をとるようにするのがおすすめです。
光の量としては、3000ルクス程度の光を浴びることが必要です。一般的な住宅の室内でも、日中の窓際であれば、直射日光でなくても3000ルクス程度の明るさがあります。家の中の電灯はどんなに明るくても500ルクス程度しかないため、太陽の光であることが大切です。朝の支度時間や学校までの通学時間なども含めて毎朝20~30分程度、太陽の光を浴びるようにしましょう。
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