絵本はたくさん読んでくれたけど、絵本の次のステップにはどんな本がいいんだろう――?。そんな悩みを抱えるママ・パパに向けて、幼年童話を中心に、絵本から読みものへの橋渡しとなるおすすめの一冊を紹介します。
あらすじ
クマタは『かいがらの おくりもの』という絵本が大のお気に入り。キツネの男の子が、仲良しのリスの女の子に、自分がいちばん好きな貝殻を悩んだ末に贈るおはなしです。何度も何度も読んでいるので、すべての文を覚えているほどですが、毎日1回は絵本を開いて声に出して読みます。まるでキツネの子やリスの子と一緒にいるような気がするからです。
ある日、三日三晩大雨が降り、山のむこうの村が水びたしになってしまいました。おとうさんたちが村へ後片付けの手伝いに行く姿を見たクマタたちは、ノートやえんぴつなどと一緒に本を贈ることにします。友だちが次々と本を持ってくる中、クマタも自分の絵本の中から一冊を選ぼうとしますが、汚れや傷がない絵本は『かいがらの おくりもの』だけ。いちばん大好きな絵本は手放したくなかったクマタですが、悩みに悩んで、自分の宝物の絵本を贈ることを決めます。
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