読書感想文のインタビューで子どもとケンカにならないコツ
インタビューが中心のやり方だと、どうしても「どうせケンカになってしまう」「そっけない返事しか出なかったら結局まとめられないのでは」と心配される方もいるかもしれません。
「その場合は感想文の宿題を日頃の親子関係を改善するチャンスと思ってほしいですね。親子の会話がうまくいっていない家庭ほど、『子どもがこんなことを考えているなんて意外だった』と新たな発見をするものです。親子で会話ができるようになれば、この先の成長過程でも子どもが自分の本当の気持ちを安心して言える関係になれると思いますよ」(松嶋先生)
子どもの口から出た言葉の数々が、世界でその子しか出せないたった一つの作品。見栄えや比較は関係なし。子どもが書き上げたらそれが子どもにとって最高の作品です。
「一人で静かに考察しながら自分の思いを言語化する。読書感想文の作業の先にはそんな内面の強さを鍛える側面もあります。この先を見すえつつ、ぜひいいきっかけにしてほしいですね」(松嶋先生)
(取材・文/編集部)
※「AERA with Kids 2022年夏号」から一部抜粋
著者 開く閉じる