――なるほど。しかしTwitterで交流をしていくのは、上級者向けのような感じもしますが。

 確かに初心者にとってはハードルが高いかもしれませんね。ちょっとTwitterの歴史を振り返ってみると、そもそもTwitterのサービスがアメリカで始まったのは2006年。日本では2011年の東日本大震災のときに情報の収集や発信で広く利用され、影響力が拡大しました。国内の約4500万人が利用しているといわれていて、もはやかなり成熟したプラットフォームなんです。YouTubeなど他のプラットフォームでもそうですが、利用者数が増えて成熟してくると、初心者より上級者を優遇する傾向になってくるので、Twitterもそうなったといえるのかもしれません。

 初心者に不利な変化って改悪では?と思われる方もいるかもしれませんが、私はそうは思っていません。むしろ、やっと「本当に楽しんでいる人が勝ちの時代になってきた」と思っています。
 
――というと?
 
 Twitterは他のSNSと比べて拡散力が強いので、一方的な発信をする宣伝ツールとして使っていた方も多いと思うのです。しかし、コミュニケーション重視の方向になれば、アカウントをアクティブに動かし一方通行の発信ではなく双方向のコミュニケーションをすることしか勝つ方法はありません。私の本にも書きましたが、そもそもSNSの本質は人との関わりをつくることにあると思うのです。つまり、SNSを楽しんで、いろいろな人と交流をはかり、コミュニケーションをとることです。元からそれをやってきている人は強いですし、そうやってコミュニケーションをしっかりとっている人のアカウントは信頼感もついていきます。これこそプラットフォームのアルゴリズムに依存しない戦い方だと思っています。

――今、若い人の間ではTikTokが人気ですが、これからまた新しいS N Sが出てくると思いますか?
 
 それはもちろんあると思います。基本、SNSを支える文化やブームは10代に支えられています。実際、10代からすれば、中年層がインスタを使いこなす姿に「なんかダサい」と感じている……という話はよく聞きます。市場に新しいSNSが登場すると、まずは若者が飛びつき、新規ユーザーを囲うために、最初は彼らが楽しめるようなゆるめのアルゴリズムが採用される。そしてだんだんプラットフォームとして成熟してくると、アルゴリズムが難しくなる。どんなプラットフォームもこの繰り返しです。「SNSは嫌い!面倒!」と思う方もいると思いますが、ビジネスにおいてSNSは捨てられない大事な要素です。求められる形で使い、そしてこれからの文化を作るZ世代や10代は次にどんな動きをするのか、を追い続けましょう。

○あいめこ/本名:上村志津瑠(かみむら・しづる)。1992年、滋賀県生まれ、現在も滋賀県在住。時代を敏感に捉え、数々の商品をバズらせて店頭からなくならせる。World Creator Awards2021受賞。2児のシングルマザー。Twitterアカウント「時代と寝る女 あいめこ」のフォロワーは約2万人。https://twitter.com/zidaitoneruonna/

(構成/江口祐子)

パソコンも持ってなかった私がTwitterで年商1億円稼ぐ理由。

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