より距離を縮めようとするなら、「あだ名」もいいかもしれないね。よしおは小学生のころ、「こっくん」って呼ばれていたよ。小島っていう名字からついたあだ名。周りのみんなのことも、あだ名で呼んでいたよ。最近は「あだ名禁止」っていう学校もあるみたいだけど、相手がいやだと思わないあだ名なら、よしおはいいと思うんだ。

 たとえば、橋本くんだったら「はしくん」とか「はしもっちゃん」とか。名前を少し変えるくらいのあだ名なら、呼びやすいし、きっと相手もいやだとは思わないはず。「〇〇って呼んでもいい?」って聞くことを忘れずにね。

 そしてもうひとつ初対面のコミュニケーションで大切にしているのは、「会話のキャッチボールの数を多くする」ってこと。どういうことかというと、相手が答えやすい質問をたくさんするんだ。「どこから通ってきているの?」「血液型なに?」「朝ごはんなに食べた?」みたいな、考えなくても答えられる、受け取りやすい球のような質問を投げるんだ。

 返しやすい球なら、きっと返してくれるはず。この方法は、相手について知ることもできるから、おすすめだよ。あらかじめ、相手が答えやすい質問ストックみたいなものをつくっておくといいかもね。(ちなみに、この技は大人になってからもたくさん使えるよ!)

 それから、小学1年生にとって小学6年生ってすっごく大きく見える。君が1年生のころもそう思わなかったかな? だから、相手と目の高さが合うようにかがむことも大事だと思うな。安心感を与えて、1年生が心を開いてくれるといいね。

 1年生に声をかけるとき、「〇〇くん、おはよう。朝ごはんなに食べたの?」って、名前を呼んであいさつして、簡単に答えられる質問を投げかけてみて。きっと1年生も喜んでくれるはず! 次は、より距離を縮める方法を考えていこう。

■相手の反応を大切にしよう

 よしおは小さいころから人を楽しませることが好きだった。小学生のころに、6年生が1年生を引率する遠足があったんだ。そのとき、1年生の子たちを楽しませようと、いろんなことをしたよ。ドラゴンボールの替え歌を友だちと歌って場を盛り上げたり、〇×ゲームやお買い物ゲームを提案したり!

次のページへよしおがいつも意識していることは…
1 2 3 4