■直接しゃべる、以外のコミュニケーションも
矢萩:そうですね。あとはお母さんのほうがオンラインでの仕事は難しい職種のようなので、お父さんがもし可能であれば、オンラインでできる仕事はオンラインにして、できるだけ顔を合わせる時間を増やすとか。でも、実際にはそんなふうに自由が利かない人も多いですよね。たとえ子どもと生活時間帯が全然合わなくても、寝ている時に「ただいま」と毎日言ってみる。10回に1回ぐらいはきっと聞こえたりすると思うんですよ。そうすれば、お父さん、いつもただいまって言いにきてくれているな、と子どもも思いますよね。合理的に考えずに、そうやって「届けよう」とする姿勢が大事なんだと思います。
安浪:直接の声かけもそうですが、ホワイトボードやノートでコミュニケーションをとっているご家庭もあります。直接しゃべるより、書いて交流することによって親子関係が和んで、逆に関係が良くなったご家庭もありました。書くことは「今日もよく頑張ったね」とかちょっとしたことでいいんです。「勉強したことを書いておきなさい」だとこじれるので注意が必要です。親は「明日の夕食何がいい?」とか、子どもは「学校でこんなことがあったよ」といった勉強以外のやりとりを意識的に取り入れるのをおすすめします。親子がお互いに励まし合うコミュニケーションの場にするイメージです。
矢萩:置き手紙方式はよいコミュニケーションですね。あとはLINEなどのSNSを活用することもできますね。今の時代は、ネット上に家族のつながりがちゃんとあるというのも、よい影響があるんじゃないかと思います。
(構成/教育エディター・江口祐子)
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